三木絵梨香さんの講演会

今日、12月7日(水)、善通寺で歯科衛生士三木絵梨香さんの講演会がありました。

午前は、赤ちゃんを連れた親子に、「健やかな発達と成長のために」と題し
歯科衛生士の観点から食育と口腔機能に関するお話をして下さいました。

身体調和体操や、実際におかゆを食べさせながらの、離乳食の個別指導もありました。
やはり、離乳食の指導には、実際に食べて頂くことが一番大事ですね。
それを見ずして、どうやって指導するのか?!

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午後は、保育士さん向けに、一歩踏み込んだお話でした。

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歯科衛生士の講演と言っても、歯磨きやフッ素の話は出てきません。

子どもの口腔機能の発達支援の話です。
そう聞くと、あー摂食嚥下ねって思われるでしょう。
しかし、食べることのできる口のベースになる、身体発達支援から始めなければならないということから説明してくれました。
口腔育成は、子どもの良い、生活リズム、食生活、運動(遊び)を抜きには
語れない時代なのです。

保育士さんの相談に対し、子どもの前庭感覚、固有感覚を鍛える遊びなどの指導までされていました。すごい!

保育士さんの質問に対して三木さんが答える場面で、感心した事が2つあります。
一つは、お子さんの出産時に遡っての発達について、保育士さんに訪ねていたこと。
そうですよね、そこも分からないと簡単には答えられません。
もう一つは、「子どもが食べているものを、先生も、子どもと同じ姿勢で、
同じ口の動きで食べてみてください。」とアドバイスしていたことです。
臨床で取り組む姿勢が、見えてくる気がしますねー!
きっと三木さんも子どもを前にし、
そのようにして問題を見出し、解決しているんだろうな。

それから、特に私がビックリポンしたのは、妊婦さんの話。

お母さんがお砂糖を食べ血糖値が上がると、膵臓からインスリンが出ますよね。
それで、血糖値は下がる。
しかし、へその緒を通って赤ちゃんに届く血液は、血糖値が高いままだそうです。
すると、赤ちゃんは未熟な膵臓をフル回転して、自ら血糖値を下げなければならない。
つまり、多量のブドウ糖処理をする、インスリン分泌の多い体質になるのです。

生まれると、もうお母さんの食べたお砂糖の影響を受けません。
しかし、赤ちゃんは胎児期と同様にインスリンを多く分泌し続けるので、
血糖値が下がり過ぎて低血糖症になってしまうのです。
子供にお砂糖を与えなければ、いけないことになる……

虫歯のことだけ考えて、お砂糖だめですなんて無責任なことは言えません。

DSC09798歯科衛生士の食事指導は、糖尿病対策も視野に入れたものでなければならない時代ですね。

健康長寿のために、歯科衛生士の活躍が期待されていると感じます。

あなたは、その期待に応えられますか?と、三木さんに問われている気がしました。

また、頑張って勉強する意欲がわいてくる一日でした。

 

 

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