卒業生と一緒に研修会

徳島のスタディーグループ、「うさぎの会」の研修会に行ってきました。
講師は大阪の歯科衛生士 小田見也子さん。
大阪から同行しているDHさん二人と私は、そのお手伝いをしたのです。

研修会は土曜日の午後と日曜日、それから、恒例の夜の研修会。

研修会には、穴吹の昨年の卒業生が2名参加してくれました。
1年ぶりの再開で、頑張っている話を聞かせてくれて、嬉しかった!!
その時、彼女たちが『歯科衛生士概論』の授業の思い出話をしてくれました。
資料として、2008年4月30日の朝日新聞の記事を使った講義についてです。

新聞DH概論

授業で使った新聞記事

派遣の仕事についたが、ワーキングプアーから抜け出せない人たちの
悲惨な現状についてのルポルタージュです。

これについてどう思うか、学生同士討論してもらうという授業です。
学生の意見として、就職の厳しさ、社会のおかしさなど様々な感想が発表されました。
一人の学生は、ワーキングプアになった人の自己責任について指摘しました。

新聞の文面からだけでは何とも言えないけれど、
就職の厳しさ、社会のおかしさを感じた学生には、自己責任の視点も必要、
問題として自己責任を挙げた学生には、社会のおかしさにも目を向けて欲しいと
授業を締めくくったと記憶しています。
しかし、自己責任を指摘した学生は、納得しなかったのです。
授業が終わってからも、喫茶店でその話題について話しました。

その学生さんが、研修会に参加してくれたのです。
あれから4年が過ぎ、研修会の夜に当時の授業が話題になったのです。

「あの授業は、よく覚えているわ。私も若かった・・・」と話してくれました。
授業した方はすっかり忘れていたのですが、彼女は印象に残ったのだそうです。

私は、自分の意見をしっかりぶつけてくる学生との議論は大好きなので、
講義が終わってもよく話しこんでしまします。
食べて飲んで語り合う!!
こんな付き合いをした学生さんとは、卒業後もいい仲間として学びあえるなーと
嬉しく感じました。

紹介した新聞記事には、
「虫歯が痛んで、消費者金融で借金して歯科医院に行った。」という件がありました。
出会う患者さんのことは常にわかってあげられない、
だからこそ、
わかろうとする努力を惜しんではいけないと言うことを知って欲しかったのです。
これで私自身、患者としても、歯科衛生士としても苦い経験をしています。

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