自治体が身体調和支援!

群馬県長野原町での 親子支援 第一歩‼️

小学校での困り感は、新生児から予防、改善

「学校で座っていられない」「落ち着きがない」
「何度言ってもわからない」「机に肘をつくなど姿勢が悪い」「お友達と上手くかかわれない」「気持ちの立て直しができにくい」「すぐにカッとする」「低体温」「字が枠からはみ出る」「よくケガをする」「偏食」「歯並びが悪い」「口で呼吸」…などなどの予防改善は、新生児から‼️

お子さんの特徴、個性と見逃さないで欲しい‼️

新生児から歩行獲得までに、脳は人の基本的な脳の発達を遂げると言われています。

新生児から、違う発達にいきそうな症状は、

新生児、誕生から育てにくい症状として、
ずっとサインを出し続けています。

「向きぐせ」「抱きにくい」「新生児から首が安定していて縦抱き簡単にできる」「母乳、上下の唇がめくれ、奥まで乳頭を引き込み、頬、顎の下の筋肉、こめかみまで動かして、陰圧でのめない」「授乳すると、痛い」「下に寝かせるの泣く」などなど

異常 障害ではなく、
今の社会の中での、
「生活力」
「自分らしく生きていけるための、基本的な脳の力」
に導く‼️

障害であっても、症状から改善攻めていく子育てをしたら、別の人生がうまれる、

小学生、中学生になっても、
いつの段階でも、諦めてはいけない‼️

これらは、35年お子さんに関わってきて、
実践で、たくさんのお子さんから学び、得たことで、自信はあります‼️

でも、新生児からの関わりが、良いことは、
脳神経発達の専門家の先生方がいわれていること‼️
何歳になっても、上手く発達できなかった脳を、
作るように関わる‼️

どのようなお子さんでも、自分らしくいきていけることが大切‼️

世の中を回す、社会を回すような人となる、
そんな芽をもった、特徴てきな、育てにくいおこさんが、たくさんいます。

育児書通りにはいかない、
それだけ個人差がありながら、誕生しています。

その芽を積んではいけないと、願っております。

●どの時点で、だれが、どのタイミングで気付き、
新生児から可能な限り、早い時点から、
「脳を正しい発達に導く子育ての方法」
を実践していけるか
知識、実践をサポートさしていくか。
サポートできるシステムを地域で作るか‼️

もう一方で

●新生児から正しい発達ができるように、親御さんが気づいていなくても、
全員を戦略的に、新生児から
自治体が核になって、どのように関わり

「脳を正しい発達に導く子育ての方法」を支援していけるか

いづれは、胎児から、妊娠前から…のサポートシステムが必要となることと思います。
専門職が、それぞれの専門性をフルに活かして、多職種で、一緒に考えて、繋がる支援が必要‼️
結果、成果が出る、みえる「地域づくり」が必要と思います。

その第一歩‼️

●相談事業所 ゆう・ながのはら
を町へ申請いたしました。
ここで、お子さんの発達の状態を観察、評価して「お子さんにあった子育て方法」のプランをたて

●児童発達支援 7月 オープンを目指して準備中
(0歳から就学前までの、気になるお子さんから、診断があるお子さんへの子育て支援)

相談事業所のプランを受けて
さらに細かく、
●お子さんの発達を観察、評価して
●お子さんの発達状態の説明
●日常での子育ての関わり方、遊び方、声かけ方
など、
個人にあわせて、脳の発達を正しく導くための
支援計画をたて、お母さんと一緒に実践‼️

長野原町とは、これから、別の取り組みも考えております!

霧島市会議員の山口ひとみさんが、
身体調和支援基礎コース IN 鹿児島ご参加くださり、感想をfacebookにあげてくださいました。

山口さんは、地域で妊娠中から子育て支援と切れ目のないサービスをアンケート調査も行い、そこさら独自に考えた活動を多職種でしている方。地域で必要とされての今期市会議員当選された若い議員さんです。

【乳幼児も「予防」の時代へ】
昨日は身体調和支援基礎講習へ。
朝から19:30までみっちり。

「歩くまで」に、どれだけ良い状態の発達に持っていけるか?
…ということを実践的に学べる専門家向けの講座です。

赤ちゃんに障害があってもなくても、診断名が付いていても付いていなくても、早い段階から発達の偏りを見極め、よりよい動きへ導く事ができたら、その子にとってより「生きていきやすい体」を作ることができます。

特に歩くまでの発達は、一生の健康を左右すると言っても過言ではありません。
乳幼児期に、正しい発達へのアプローチをすることは、ひいては究極の介護予防にもつながります。

長野原町では、今後、行政も本腰を入れて取り組んでいかれるそう。おそらく医療費や療育等にかかる費用も、長い目で見て下がっていくのではと思います。モデルケースに近い取り組みとなっていくのではないかと、とても注目しています。

今回ひとつ驚いたのは、霧島市よりもずっと小さい規模のさつま町から、保健師さんや保育園の先生など多職種の方がたくさんお見えになっていたこと。
…というのも、この講座の受講料、質は高いけれど時間も長いし、そう安いものではないからです。

この講座に関わらずですが、どんどん先を見て、自己投資をしながら進化し続ける専門家が地域に増えることって、本当に貴重だと実感しています。
聞いてみたところ、さつま町では何年も前から乳幼児期からの支援について勉強を開催してきたそうです。
着々と地盤が作られてきたからこその、この参加人数なんですね。費用対効果を理解して真剣に取り組む人が増えていけば、どんどん地域は変わってくる。

霧島市も負けてはいられませんね。

以上、町村純子先生の4月22日のFacebookをシェアいたしました。

我が家の孫も、身体調和支援の先生に助けられ、日々過ごしています。

身体調和の体操マッサージの後の、遊びの大切さ、関りの難しさを学びました。

すぐに立とうとするので、楽しくハイハイできる環境作りをしました。

町村先生、倉敷の助産師さん村口先生、広島の子ども相談室保育士さん平野先生。

本当に出会いに感謝です。

 

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高齢者への歯周治療と口腔管理

『患者さんのエイジングに備える 高齢者への歯周治療と口腔管理』

監著 吉江弘正/吉成伸夫/米山武義

インターアクション株式会社 18,500円+税

A4 283ページのズッシリくる本です。

日本歯科新聞に書評を書かせていただきましたので、
原稿を掲載します。

名前が違っていたのがちょっと残念!!

この間違い結構多いのです。講演会とかの紹介でも(苦笑)

理恵ではなく、里恵です。

絵空事だと思っていた8020時代が到来する。

しかし、進歩は必ず新たな問題を孕む。

それに備えるための本が出版された。

前半にエイジングが進む患者さんに対する歯周治療と

口腔保健管理の基本的な考え方が説かれ、それを実践するために必要な医療と保健や福祉を

含めた広い知識が示されている。

重要なポイントはすべて見やすい図表でまとめているのが、大変ありがたくうれしい編集だ。

後半の実践編では、あらゆる面で個人差が大きい高齢者の状況を踏まえた症例が紹介されてい

る。多くの写真を伴う情報は、歯科診療室を出た時に悩むことになるであろう事柄に対する

ヒントが満載である。

各症例を振り返った「本例からの学び」では、改めて「Life」の3つの意味について考えさせら

れた。

1つ目は科学が得意とする生物学の「命」。

2つ目は一般的にQOL の向上として語られる、「生活」という側面。

3つ目は「人生」という哲学的次元。この「命」「生活」「人生」という人間の営みの全体像を

捉えて関わる先生方によって、患者さんの「尊厳」は保たれるのだと教えられた。

ところで皆さんは、長年通院していた患者さんが来院しなくなった時にどうしますか。

  • 気に留めない
  • 気にかかるが特に何もしない
  • 電話連絡して近況を伺う

歯科衛生士ならリコールで担当した患者さんのことは気になる。

では連絡をしないのはなぜか?それは単に習慣がないから。

もしくは、どう対応してよいかわからない状態だったら困る、という思いがよぎるのではない

だろうか?だとしたら、一人の患者さんからで良いので連絡をしてほしい。

「お変わりございませんか?最近お顔が見えないので心配しています。」の一言は、

誰にとっても嬉しいはず。

もし、特別な配慮が必要な状態になっていたなら、何と答えたらよいのかという心配はいらな

い。即答する必要はないからだ。

状況を伺って改めて連絡すればよいのだ。

対応のヒントはこの本にある。そこから先は、患者さんや周りの方との話し合いで進んでいくものだ。

他職種連携は、目の前の一人の患者さんをどうするかという事に対応する地道なコミュニケーションで、自然に広がってくるのは経験上確かだ。

これから歯科は、すべてのライフステージを通して口腔健康管理マネージメントを担わなければならない。

それは決して高齢者に関わる歯科医療従事者だけに向けられたものではない。たとえ専門が小児歯科であっても射程に入れることは大切だと思う。

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ベビーゆうクッションセットの使い方

先日勉強会で、「ベビーゆうクッション」を紹介しました。

よく似た製品は数多ございますが、一線を画していると思います。
使い比べて実感しています。

夜泣きをして困っているというお母さんにお貸ししたら、大絶賛!!

使い方がはっきりわからないという連絡がありましたので、
孫の写真を投稿しますね。

新生児の間は、ロールの方は使いません。

3か月以降には、ロールをセットするといいと思います。

うつ伏せのときに、ロールのものを使っていました。

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ご無沙汰ブログです

毎日時間のある限り、孫を見ておりましたら
あっという間に新年度。

桜吹雪の舞う頃になっています。
ご無沙汰ブログです。

今年は学校の式典はすべてご遠慮させていただきました。
ごめんなさい。
歯科衛生士学校は香川県の2校で講師をしていますが、
どちらも平等にしたいと思っていますので。

にもかかわらず、感謝の言葉とお花とカップが届きました。

机が華やかになりました。

どっしりマグカップは、机でのコーヒタイムにぴったりです。
ありがとうございました。


 

(社)香川県歯科衛生士会創立50周年記念式典に参加しました。

50年はやはり感慨深いものがあります。
会長さんのあいさつで驚いたことがありました。
香川県の歯科衛生士の組織率は、全国2位だそうです。
意識が高いのか!!

昔、他県の歯科衛生士会へお邪魔したとき、
面積の広い県の皆さんが、研修会に参加するのは大変だと言ってました。
時には前泊するとも。
香川県は全国一狭いですから、会にも参加しやすい。
それも功を奏しているかもしれませんね。
物事は、良いばかりも悪いばかりもないという事かも!!

歯科医師会の会長さんが4代そろっているのに、当の歯科衛生士会は、
前会長さんが一人もいなかったのは、ちょっと寂しかったなー・・・

 

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H28年度、本島・牛島・広島・手島・小手島

平成20年から、丸亀の離島へ歯科健康相談に携わっております。
今年も、各集会場を回ったり、お宅へ訪問しております。
関心のある方、同行訪問を歓迎いたします。

皆さん全員顔見知りです。言いにくいことも、笑いながら言えるようになって、
本音の相談ができるようになったと嬉しく感じています。

年に一度会う歯科衛生士と住民の方の橋渡しをしてくださるのが、
保健師さんです。事前に様々な情報を提供してくださる、ありがたい存在です。
島での仕事を一緒にすることで、島以外の仕事も連携もスムーズになります。

仕事はコミュニケーションが大事、というか、コミュニケーションに尽きる。

お宅にお呼ばれすることもあります。

手作りかぼちゃプリンです。
かぼちゃまで手作りだそうです。

島の予定は下記のとおりです。

1月11日(木)・1月23日(火)・1月25日(木)・1月23日(火)・

1月29日(月)・1月30日(火)・2月1日(木)・2月6日(火)・2月7日(水)・

2月8日(木)・2月16日(金)・2月19日(月)・2月23日(金)・2月27日(火)・

3月1日(木)・3月6日(火)・3月8日(木)・3月16日(金)・3月27日(火)・

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「もう死にたい」と言われたら

訪問しているとき、患者さんから「もう死にたい」とか
「長生きは地獄や」などという言葉を投げかけられることがある。

若いころの私は、理由をこじつけてそんなことはないと言い返していた。
返答に困って、聞こえないふりをしたこともある。つまり無視をしたのだ。

今日の訪問でも、90歳近い女性から「もう死にたい」と言われた。

「そう、死にたいと思ってるんや」

「そうやー」

「死にたいと思うようことがあったんやね。」

「そうやー」

「それは辛いなー」

「失敗したんや・・・」

「失敗したん?お尻の失敗?」

「そりゃ死にたいくらい辛いなー」

「情けないわー」

「年取るんも大変やなー」

「大変やでー、なってみなわからんわー」

「そうやな、私も分かるときが来るかなー
 分かるときまで長生きできんかったら、それも残念やけどなー」

「失敗したら迷惑かけるんでなー」

「失敗して、施設の人にお世話かけるんが辛いんやなー」

「そうやー」

「そや、お下の失敗やから、そのことトイレに流そう」そう言ってトイレを流した。

「もう、失敗は流れたで!!」と言ったら患者さんは、

ゲラゲラ笑った

その笑いに救われた。

なぜ今日はこんな会話ができたのか???

午前中は雪が積もり、車を出せず仕事に行けなかった。

そこで、神田松之亟の講談を聞いていたからかもしれない。

仕事に、息抜きとか、遊びとか、笑いとか大事ね、きっと!!


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おすすめです、初めてのコップ

岡崎好秀先生のFacebookより。

これはなかなかの”優れもの”。
障害を持つ子ども達の中には,コップのみができない子が多い。
上口唇を伸ばして水が啜(すす)れないからだ。
ちょっとコップで水を飲んでほしい,まずコップを下口唇につける。
しかし上口唇が伸びなかったらどうなるだろう?
水を啜(すす)れないと顔は,ドンドン上を向く。
障害を持つ子の多くが,飲む時に上を向くのはこのためだ。
もちろんストローを使えば飲めるが,それでは一生,熱いコーヒーが飲めないし,うどんの汁をすすれない。
しかも永久歯が生えてくると,ますます口唇が閉じにくくなる。上口唇を使わないので,
そのうち口呼吸が顕在化する。
だから乳児や障害児に,口唇での啜りとりを教えることは重要だ。
しかしなかなかこれが難しい。
いつも困っていたら,身体調和で有名な群馬県の町村純子先生から,「素晴らしき一品」
いただいた。手作りの陶器である。
飲み口の細い部分を,下口唇に当てるとちょうど上口唇に水が触れるように微妙な角度でできている。
ストローでしか水分を補給できなかったダウン症児が,
これを使ったら一発で飲むことができた。
陶器なので適度の重みもあるので,使いやすいだろう。
これでお茶をもむ練習をしておくと,容易にコップに移行できる。
一つ一つ陶芸家の方に作っていただいるので一個1000円+消費税と少々お高い。
これに郵送料もかかるので,何人かでまとめて注文した方が良さそうだ。
ご希望の方はゆう地域支援事業團 you@machimura.biz  へメイルでどうぞ。
念のため 電話 027-212-3987 FAX 027-289-3990

画像に含まれている可能性があるもの:1人以上
画像に含まれている可能性があるもの:コーヒーカップ
身体調和支援で【コップ】の指導をするさい、この記事を見ていただくと、
導入し易いのではないでしょうか。
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あけましておめでとう

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

我が家は、娘の家族、甥っ子や姪っ子も含め
13名集まるにぎやかなお正月でした。

おせち料理は、例年母と二人で作るのですが、今年は
母、妹、娘、息子、姪っ子、私が分担して作り持ち寄りました。
確かに買ってくれば見栄え欲よく簡単ですが、
これをやめることで失うものは、計り知れない気がします。

面倒くさい事が、心身の健康につながる面があるような気がしています。

年末年始は、6カ月になる孫も一緒に過ごしました。
我が家は小さい頃には基本、テレビを見せない(もちろんスマホも)と決めています。
年末年始はテレビのない生活でしたが、その分会話がはずみました。
「今年の正月は昭和だなー」「いや、戦後だろー」
普段便利な生活をしているので、この時ぐらいは面倒くさいことや、不便なことを大切にするのもありかと思いますね。

そうそう、熊本県菊池養生園の クマさんこと竹熊宜孝先生
「医は農に、農は自然に学べ」をモットーに地域医療をになっている先生、
確か正月三が日は断食をしておられたと思います。

食べものはいのち――医・食・農を三本柱として根本からの健康づくりを考える
竹熊先生の、思想と活動報告と説法を集めた三部作。
1979年の初版ですが、おすすめです。
当時より食や健康、環境問題は深刻ですから・・・

『土からの医療』『土からの教育』『鍬と聴診器』地湧社

現代文明は物を求め、食をむさぼり、薬に頼る。
しかし、人は土に触れると命を感じるものだ。
いのち一番、金は二の次。と訴える
『見えるお金 見えない生命(いのち)』熊本日日新聞社

甥っ子は大学卒業後会社勤めをしています。
週2日の休みには、合気道と推拿(すいな)に通っているそうです。
合気道は大学時代からですから10年続いていることになります。
「どちらも終わることのない修行」だそうで、成長したなーと感慨深い。

推拿は漢方薬や鍼灸と同様に中国伝統医学として確立され、鍼や薬物を用いず、人間の手だけを使い、心身を癒し、疾病を予防・治療する手技療法だそうです。
「 推 すい 」は”おす”こと、「 拿 な 」は”つかむ”という意味で、中国式の按摩マッサージ療法。家族みんなに施術してくれました。


歯のメンテナンスだけではなく、心身のメンテナンスも必要だと思います。
ケア、養生ってことですね。生きることは修行だねー

<おまけ>
合気道の修業を通じて開発されるべき能力とは、「生き延びるための力」である。それは「あらゆる敵と戦って、これをたおす」ことを目的とするものではなく、「自分自身の弱さのもたらす災い」を最小化し、他者と共生・同化する技術をみがく訓練の体系である。
内田樹の『修行論』光文社新書 より

 

 

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30年迎えた「歯の博物館」

室町時代の入れ歯、見たことありますか? 30年迎えた「歯の博物館」 神奈川

「歯の博物館」に展示されている明治・大正期の診察台や器具=横浜市中区

お歯黒道具、木製入れ歯、手入れや治療の様子を描いた浮世絵-。開館30年を迎えた神奈川県横浜市中区の「歯の博物館」は、歯にまつわるさまざまなものを展示する。国内に専門の博物館はわずかしかなく、社会科見学の小学生や外国人らが訪れる。

「お歯黒がない時代に生まれてよかったね」。お歯黒道具や浮世絵を興味津々な様子で見て回った子どもからはこんな感想が漏れ、中高年は昭和期の缶詰の歯磨き粉を見ながら「おばあさんが使っていた」と懐かしむ。

博物館によると、日本の近代歯科は、幕末に横浜の外国人居留地で始まったとされる。昭和62年に発祥の地に開館。事前予約が必要だが、珍しさからか近年は来館者が増え、昨年度は過去最多の約600人が訪れた。

学会で日本を訪れた際に立ち寄る歯科医師の外国人も多いといい、博物館は英訳付きのパンフレットを作成した。

彼らの目を引くのは木製の入れ歯。日本では室町時代ごろから食事の際の実用品だったが、西洋では見た目を整える装飾品として、近代まで使われていたからだという。

歯科医師の大野粛英館長(79)は「一式をそろえたお歯黒道具が自慢の一つだが、来館者それぞれの楽しみ方がある。多くの人に来てほしい」と話している。入場無料。予約は県歯科医師会事務局((電)045・681・2172)。

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【健口(けんこう)づくりは0歳から】<上>3歳までの食べ方大事

西日本新聞 2015年04月28日13時29分 (更新 04月28日 13時31分)より

スプーンを口の前でいったん止めると、乳児は自ら首を前に出し、上唇でスプーンの上の物を食べようとする(DVDから)
スプーンを口の前でいったん止めると、乳児は自ら首を前に出し、上唇でスプーンの上の物を食べようとする(DVDから)
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「3歳までの食べ方で将来が見える」と語る増田純一院長
「3歳までの食べ方で将来が見える」と語る増田純一院長
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 健康寿命を延ばす条件として歯科の重要性が注目される中、マスダ小児矯正歯科医院(佐賀県武雄市)の増田純一院長(72)が、無歯期からの「口づくり」について動画(DVD)付きで解説した「Health Dentistry(健口(けんこう)歯科)‐0歳から“噛(か)む”で健康長寿」(グレードル、5400円)を刊行した。かむことの大切さについて、3回にわたり紹介する。初回は「3歳までの食べ方で将来の口が見える」と語る増田院長に、動画のポイントを語ってもらった。

 ■無歯期

上下に2本の歯が生えるぐらいまでの「無歯期」(0~1歳前ごろ)。乳児2人が、スプーンで離乳食を食べている。一人は与える側がスプーンをいったん口の前で止めるため、乳児は自分の力で上唇を使い、食べ物をくわえこんでいるが、もう一人はツバメが子どもに餌を渡すように、スプーンを口の中に押し込まれている。

「かむことはまず、唇を使って食べ物を口の中に入れる捕食から始まる。食べ物を口の中に放り込む方が、食べさせる方は早くて楽だが、そうすると唇を閉じる力や舌、首などの筋肉が鍛えられない。将来の『お口ポカン』や、首の据わりの遅れなどにつながります」(以下、増田院長)

 ■前歯期

上下に4本ずつの前歯が生える「前歯期」(1~1歳半ごろ)の幼児たち。皿の上にある食べ物を手づかみで食べている。

「自分の手で食べ物を口に運び、前歯でかみ切ることを繰り返すことで、脳が自分の一口の量を覚える時期。食べ物は散らかりますが、自由に食べさせてください。なお、椅子で食べさせるときは、足をぶらぶらさせないのがポイントです」

 ■奥歯期

奥歯でかめるようになる「奥歯期」(1歳半~2歳ごろ)。幼児がスプーンを使い、ご飯とおかずを交互に口に入れ、もぐもぐ咀嚼(そしゃく)している。

「奥歯があって初めて咀嚼できます。歯の下にある歯根膜を通して食べ物の硬さや大きさを認識できるようになるこの時期は、かむ力や咀嚼のリズムを身に付けさせることが重要です。これがおそろかになると、十分にかまないまま、次々と食べ物を口の中に入れるような習慣が身に付き、将来の肥満やさまざまな疾病につながります」

 ■完成期

20本の乳歯が生えそろった「完成期」(3歳以降)。リズミカルに口を動かす子の一方で、リズムも悪く力強さのないかみ方をする子、口の中の食べている物が見えてしまう子、口元などに力を加えて物をのみ込む子もいる。

「不自然な食べ方には、虫歯や、舌や唇の使い方を習得していないなど、何らかの原因があります。それはかみ合わせや歯並びの悪化、顔や体のゆがみなどを招くため、単に食べ方がおかしい、だけでは済まされません。きれいな口元をつくるのは保護者の責任です」

×   ×

増田院長は「正しいかみ方は学習して覚えるものだから、食事は子どもだけで食べる『孤食』は避け、大人が見守ってほしい」と語ります。(中)(29日付)では、増田院長へのインタビューを掲載します。

=2015/04/28付 西日本新聞朝刊=

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