摂食嚥下訓練を行っている患者のAさん(2)

Aさんの訓練食
8月25日 歯科医師に同行
エンゲリードゼリー(嚥下食)を2さじ
プリン(先生が見つけた美味しいもの)1さじ食べた。

9月2日 ぺろぺろキャンディーから始めることにした。
オレンジ味とイチゴ味を見せると、いちご味を選んだ。
自分で持って舐め、唾液をゆっくりゴックン。(10分間)

娘さんに、Aさんが好きだったものが何か聞くと、
「これと言って思いつかないが、コーヒーは好きだった。」 とのこと。

9月3日 コーヒーゼリーで直接訓練することにした。
院長先生に見習って、美味しいコーヒーゼリーを持参した。
岡田にあるコーヒーショップ<コスモス>で作って頂いた。
Aさんは1カップ食べた。1時間かかりましたが。
    Aさんがコーヒーゼリーを一口食べた後、
    視線がしっかりコーヒーゼリーを見つめる。
<気にったんや!>娘さんもうれしそう。

朝井119.5

コスモスのコーヒーゼリー

コーヒーゼリーの下には、ゼリーが温もらないよう保冷剤を置く。
スプーンも冷やすと、唇に触れた冷たいスプーンが、開口を促す。(たぶん)
口腔の動きが止まったときは、この冷たいスプーンで下唇を刺激すると再び動きが出る。
娘さん、「これ、Aさんのスイッチやね」と笑った。

ゼリーを斜めにすると、車いすのAさんに、ゼリーがよく見える。

9月5日 コーヒーゼリー、30分で食べた。

娘さん情報によりと、あんこも好きだったそうだ。

丸亀の<みどりや>で、水ようかんを買って持っていくことにした。

9月6日 水ようかんと、ぶどうーゼリーを見せると水ようかんを選んだ。
ゼリーより少し硬いので、スプーンでつぶして、ペースト状にして食べてもらう。
口腔内をクリアにするために、時々、氷のかけらを含んでもらう。
30分で1個食べた。

9月7日 水ようかんをつぶさずに食べてもらう。
唇が上手く左右不対象に動く。咬合運動が出ている。
抹茶の氷のかけらを見ると、一瞬、顔が引けた。
「これは何だ?!」と思ったのでしょう。
口に含んでもらうと、口の動きが止まった。二口目からは、口を開けない。

いやなものには口を開かない。<了解しました>いやなことがわかると助かる。
その時、動く左手の人さし指が、イライラしたように机を軽くたたく。
この動作も、不快の表現。AさんのNoメッセージと言うことがわかりました。

9月8日 ブドウーゼリー 20分で食べる。
大きな口が開くようになった。
ゼリーを見ると2横指開く。

9月9日 コーヒーゼリーを20分で食べる。
ゼリーを口に運ぶのが遅いと、左の指が動く。
そこでスプーンを持っていただくと、自分でスプーンを口に運ぶ。

9月12日 マンゴーゼリー・かぼちゃプリン・コーヒーゼリー・卵どうふを見せると、
コーヒーゼリーを指差した。
娘さんの顔を見ながら、うれしそうに微笑む。
コーヒーゼリー1カップ、かぼちゃプリン1/4カップ、氷のかけら 食べる。

9月14日 コーヒーゼリー1カップ、かぼちゃプリン1/2カップ、氷のかけら 食べる。

9月16日 卵どうふ1/4カップ、コーヒーゼリー1/2カップ食べる。

胃ろうからの水分注入を嫌がるそうだ。
そこで、水ゼリーを作って帰りました。(ゼラチン5g 水500CC)

今日は、水ゼリーを食べて頂く予定。

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