認知症の方への口腔ケア

特養で週に一度、口腔ケアをしています。

ここで、なかなか口腔ケアをさせて頂けない利用者んの
Kさんさんがいます。

Kさんには左下に、ぐらぐらではなく、ぶらぶらの歯が2本ありました。
歯槽骨ではなく、歯牙と同じほどの大量の歯石と、わずかの歯肉で
かろうじて口腔にとどまっている3番4番です。
Kさんの口からはいつもこの2本の歯が、
というか、歯石というか・・・・が覗いていました。
本人もこれが気になるようで、ガムでも噛んでいるように、
口をもぐもぐ動かしていました。

歯医者さんにこの歯を抜歯して頂いたところ、
日常的なもぐもぐははおさまりました。

治療が終われば、あとは口腔ケアです。
しかし、本人はまったく歯を磨かない。
職員の方が磨こうとしても、その辺の男性顔負けの抵抗に手が出せない。

職員の方に「本田さん、お願いします。」と言われ
「なんとかなるでしょう。」と、答えたのですが、
これが何ともならない・・・・まさに、歯が立たない。
ションボリ

5回の訪問で、1回しか口腔ケアが成功していません。
それも一瞬。

そんなある日、時間に余裕があったので
一日Kさんと過ごしました。

お風呂に行くと言うので、私も一緒に浴室におともしました。
洗髪は職員の方がしますが、身体は自分で洗うのです。

もしや・・・・
洗髪のすきに、私が歯を磨いてみると、30秒ほど磨くことができました。
浴槽に入った時歯ブラシを渡すと、Kさんは30秒ほど磨いてくれました。

次回、どうなるか分かりませんが、お風呂での歯磨きはいいかも!!

認知症の方の口腔ケアは、
あせらない、あきらめないことが大事ですね。

<待てば海路の日和あり>

誰にとっても、そうかもしれません。
自分自身とのお付き合いもそうかもね!

瀬戸大橋

 

 

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