気仙沼に「在宅NSTステーション」9月14日CBNewsより

気仙沼に「在宅NSTステーション」誕生- 震災半年・宮城(4)

東日本大震災で津波と火災の“二重被害”に見舞われ、1000人を超える死者が出た宮城県気仙沼市―。震災発生から4か月が過ぎた7月中旬、市内に「訪 問看護ステーションあした」がオープンした。歯科衛生士や管理栄養士と連携しながら、利用者の栄養管理を行うのが、このステーションの特徴だ。開設した鎌 野倫加さんは、「在宅NST(栄養サポートチーム)ステーション」と名付けた。こうしたサービスの提供は、全国的にも珍しいという。

  同ステーションのスタッフは現在、看護師3人、歯科衛生士2人、作業療法士、管理栄養士各1人の計7人で、働いていた医療機関が被災したり、医療・介護と は異なる職業に就いていたりした専門職だ。いずれも訪問看護の経験はほとんど無いが、「自分の専門性を発揮して、地域や在宅医療に貢献したいと考えている 人たちばかり」と、鎌野さんは胸を張る。
 利用者は全部で8人。寝たきりや糖尿病、胃ろうを造設した人など、その症状はさまざまだ。中には、仮設住宅に住んでいる高齢者もいるという。

■「気仙沼の在宅医療は遅れている」

 鎌野さんは、香川県の高松市で訪問看護ステーションを経営する看護師。4月下旬からの約2週間、気仙沼の在宅患者に巡回診療を行うボランティア団体に参加したことをきっかけに、この地での開業を決めた。

 巡回した患者の症状は褥瘡(じょくそう)が多かった。中には、筋肉や骨が損傷した「4度」に達しているケースもあったという。「適切な治療が行われていなかった。栄養バランスにも偏りがありました」と、鎌野さんは振り返る。
 口腔ケアも進んでいなかった。義歯を外して洗ったことがない高齢者もいたという。「入れ歯って、外すんですか」と言われ、驚いたこともあった。「噛んで食べることができていなかった。肺炎になりやすい状態でした」(鎌野さん)

  ボランティアの経験から、鎌野さんは気仙沼の在宅医療が遅れていることを痛感する。震災前、市内には訪問看護ステーションが1か所しかなかった。このため か、訪問看護の認知度が低いという。「チーム医療が進んでいない。昔の高松にそっくりだと思った」と、鎌野さんは話す。

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