哺乳に関係した反射の発達

妊産婦さんへのパンフレット配布をしています。
「妊娠おめでとうございます①②」
姿勢、食事、お口、睡眠のコーナーがあります。

姿勢の大切さは、お母さんの健康と、赤ちゃんの育ちの両面あります。
歯科衛生士が専門職としてお伝えしたいのは、
赤ちゃんの口の発達の視点ですね。
広いお部屋だと月齢が進んだときに下記の経験がスムーズです。
胎児期の哺乳に関係した反射についておさらいです。

月経齢・・・ 刺激部位 【反応】

8週・・・口の周囲【頸部・体幹の同側性屈曲()】

9週半・・・下唇の淵【下顎を下げることによって口を開ける】

10週・・・下唇および下顎【頭部の腹側への屈曲(刺激側への屈曲)】

11週~・・・口の周囲【体幹の側方への屈曲あるいは頭部の伸展を伴う顔の同側性回転
11週半        (刺激側への動き)】

12週~・・・口唇*・舌⁑【瞬間的に口唇を閉じる反応・刺激が繰り返されると嚥下反応】
12週半

12週半・・・口唇、一側性に【頭部の腹側への屈曲及び嚥下】

13週・・・口唇【口唇*を持続的に閉じる

13週・・・手掌【口を開ける、閉じる、嚥下する、頭部の腹側への屈曲、
および指の不完全な閉屈】

14週・・・口唇の内側【舌⁑の動き

14週・・・上唇*【頭部の屈曲と嚥下を伴う口唇を閉じる反応

17週・・・上唇*【上唇の突出】

20週・・・下唇【下唇の突出】

22週・・・口唇*【上・下唇のの同時的な突出、および口をすぼめる

24週・・・口【吸啜】

29週(以前)・・・口唇*【はっきりした吸啜】

未熟児及び・・・左右の手掌を同時に圧迫する
成熟児    【顔を正中方向へ回転させながら口を開け、舌を上げる(Babkin反射)】

成熟新生児・・・口唇の周囲、口裂の外側【頭部を回転、腹側への屈曲、あるいは
伸展させることによって、口を刺激の方に向かわせるような頭部の動き】

*口唇へのこれらの刺激は、主としていわゆる口裂あるいは唇の粘膜皮膚境界に対する
ものである
⁑口は普通閉じられているので、舌への刺激は必ずしも常に可能ではない。舌の動きは、おそらく、口が開き始めるのと同じ頃に生ずるのであろう。

<金子芳洋編『食べる機能の障害」』医歯薬 1997’ P13>

NHK for school おなかの赤ちゃんを見てみよう①②
視聴すると様子がよくわかります。

「いのち」神秘のベールが開かれること、いいことだけではないとも思えます。

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