子ども園栄養士さんへの研修

長らくブログをお休みしていました。
娘が6月に二人目の子どもを出産するということで、
5月の連休から里帰りをしていました。
半年過ごして、台風のように去っていきました。
二人の孫を看て、多くの学びもありましたのでおいおい記しておこうと思います。

令和2年10月30日「高松市子ども園食事提供関係者研修」をしました。
約90名の参加者がゆったり席をとれる13階の大会議室は、
北と南が全面窓で大変見晴らしがよく、気持ちのいい会場でした。
これは、コロナのおかげでしょうか・・・

事前にたくさんの質問を受けており、それに答える内容にしました。
では、質問の内容をご紹介します。

園児が給食のぶどうを詰まらせて死亡した事件の
ニュースで、奥歯の発達に問題があるように言わ
れていました。
保育所で前歯で咀嚼をして、奥歯で噛まない子が
多く心配です。
本当に歯の発達に関係があるのでしょうか?
また、どのように声掛け、支援をしたらよいで
しょうか?

誤嚥ニュース後「教育・保育施設等における
事故発生時の対応のためのガイドライン」には
ミニトマトやうずらの卵は
「1/4カットにするのが望ましい」と書いてあったのですが、
3歳以上児クラスでも1/4カットにするのでしょうか?

咀嚼が上手にできない子や、吸い食べをして
しまう子には、飲み込みやすいように、
噛みにくいは、物小さく刻んだりとろみをつけて
あんかけにしたり、汁物を欠かさないように
献立をたてて調理していますが、
咀嚼の発達を促すために、
どのような工夫や対応をすれば効果があるでしょうか?

2歳になった子どもで、給食をほぼ咀嚼せずに
飲み込む癖があるため、よく噛んでねと伝えるが、
なかなか直りません。
声かけの仕方など何かアドバイスがあれば教えてください。

歳頃になっても、母乳を飲む際の吸啜反応の
ようなしぐさが残っており、食事の時に十分噛まずに
吸うように口の中で咀嚼をしている子がいます。
このような場合、どのように支援をしたらよいですか?

乳児が嫌いなものでもよく噛んで食べるには、
どのようにしたらよいですか?

よく噛んで食べることは
口腔機能にとって良い影響を及ぼしますが、
子ども達の食べる意欲や食への関心を引き出す
ポイントを教えていただけますでしょうか?

マスクをしているので、口の動きや表情が子どもに伝えられず、
よく噛むことをどう教えたらいいか悩んでいます。

幼児食の食材の大きさ、咀嚼の支援に
なるような大きさの食べ物を知りたいです。

食事中、口を必要以上に大きく開けて食べる子や、
スプーンから口へ取り込む時に
上唇でしっかりと取り込めず、
2・3粒のお米しか口に入らない子がいます。
どちらの子に対してもスプーンを下唇に当て、
上唇で取り込むということがしっかり習得できるよう
意識しながら介助を行ってはいます。
他に何か意識しながら行っていった方がよいことがあれば
教えてください。

噛まずに飲み込む、前歯で噛み切るのが
苦手なのか、食パンなど全て口に押し込む、
硬いものが嫌いで年齢相応のかたさの食材を
嫌がることへの対応が知りたいです。
現在は小さく切る、柔らかいものを提供して
いますが、この対応では咀嚼力がつかない
のではないかと心配しています。

上記のほとんどは、栄養士さんからの質問です。
現場では食の問題で大変困っているのだということが伝わってきます。
歯科衛生士の皆さんに保育所や幼稚園から講演依頼がありましたら、
むし歯や単に噛みましょうということだけではなく、
離乳食を含め「口腔機能」「食べる」支援に目を向けて頂きたいな!!

 

研修において、乳幼児の食支援は、「月齢」ではなく、
「口腔機能」に「食形態」を合わせることが大切だということをお話しました。
実際に自分の口の動きを鏡で観察したり、食べさせ方の実習も交えた研修にしました。

離乳食が始まる前からの、「歯固め」のようなものでしっかり遊ぶことや、
特に前歯を使った「かじり取り」の大切さは、
ご家族や保育士さんにもお伝えしたいですね。

口だけではなく、町村純子先生から教えていただいた、
身体調和の体操マッサージの必要性も紹介しました。

ママの食べたアイスキャンディーの棒がお気に入り

鰹節をガシガシ、いえ、ダシダシ です。

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