小学校2年生歯科保健指導

主題  「大人の歯について知ろう!!」(仮)

目標  1、第一大臼歯の重要性について理解する

     2、間食のとりかた

     3、第一大臼歯を磨けるようにする

     4、食べたら磨く習慣をつける

あいさつ・導入

新玉小学校の皆さんこんにちは。私たちは○○学校から来ました右から○○です。

私たちは今、歯科衛生士という仕事を目指して毎日勉強をがんばっています。

歯科衛生士という仕事は、みんなのお口の中をきれいにして虫歯にならないようにお手伝いをするお仕事です。

今日は、私達と一緒に大人の歯についてみんなで楽しくお勉強していきましょう。

クイズもあるので楽しみにしていてください!

では早速今日持ってきたものを確認したいと思います。

お姉さんたちが一つずつ言っていくので、あるか確認してください。

もし、忘れた人がいれば近くのお姉さんに言うか、最後に聞くので手を挙げて教えてください。

 

まず、歯を磨く歯ブラシはありますか?

次に、うがいをするコップはありますか?

次に、タオルはありますか?

次に、洗濯バサミはありますか?

次に、手鏡はありますか?

今言った中で忘れたものがある人はいませんか?手をあげてください。

 

ではまず最初に大人の歯についてお勉強していきましょう。

最後に○×クイズがあります。今からするお勉強の中にヒントが隠れているので、よく聞いておいてくださいね!

 

みんなのお口の中は、もう大人の歯は生えてきましたか?

どれが子どもの歯で、どれが大人の歯なのかわかりますか?

今から6年生になるまで、乳歯がぬけてどんどん永久歯が生えてきます。

 

では、この口を見て下さい。これは、皆さんと同じ2年生のお口の中です。

乳歯の数は、指の数と同じです。

右上、右下。左上、左下、それぞれ5本づつあり、5+5+5+5= 20本です。

 

前から、1,2,3,4,5、ここまでが乳歯です。

でも、もう、抜けて大人の歯になっている人もいると思います。

5番目の乳歯の後ろの大きな奥歯は、大人の歯です。

第一大臼歯と言いますが、6歳ごろに生えてくるので<6さいきゅうし>ともよびます。

この六歳臼歯は。一番大きな歯で、噛む力も一番強いのです。

最初に生えてくるので、後から生えてくる大人の歯は、六歳臼歯に合わせて並ぶのです。

六歳臼歯がまっすぐ正しい位置に生えてこないと、歯並びが悪くなることもあるんです。

このように、6さい臼歯は、とても大切な歯なのです。

 

でも、小学生の6さい臼歯は、歯の中で一番虫歯になりやすい歯です。

 

ではどうして6さい臼歯は虫歯にかかりやすいのでしょうか?

理由が3つあります

1つ目:生えたばかりの歯は、弱い。

2つ目:噛むところに沢山の深い溝がある

3つ目:生えきる途中は背が低くて、歯ブラシが当たりにくい

 

この三つの理由について一つずつ説明していきますね。

 

①  まず、1つ目の「生えたばかりの歯は、弱い。」ということについてお話しします。

 

生えたばかりの歯は、お父さんやお母さんの歯に比べて、弱いのです。

歯は、生えて2~3年たたなければ、しっかりかたい歯にならないのです。

皆さんはタケノコってしていますか?

大きくなったら、何になるでしょうか?

そうですね。竹になりますね。

土から生えたばかりの筍は柔らかく美味しいですが、大きくなった竹は、硬くて食べることができませんね。

それと同じように、皆さんの大人の歯も、生えたばかりのときはまだ、タケノコのように柔らかく、むし歯になりやすいのです。

 

ところでどうして虫歯になるのかわかりますか?

 

そうですね、甘いものを食べるとむし歯になりますね。歯磨きしなくてもむし歯になりますね。

ではどうして、甘いものを食べるとむし歯になるかわかりますか?

 

むし歯はお口の中に住んでいる虫歯菌が作ります。

目には見えないけど、バイ菌がいるんですね。

虫歯のバイ菌は、甘いお砂糖が大好きで、皆さんが食べた甘いお菓子を食べて

ネバネバした、白い汚れを作ります。虫歯菌のウンチです。

この白くてネバネバ汚れを歯垢と言います。

歯垢がくっついている所から、虫歯ができるんです。

 

 みんなが好きなおかしやジュースには砂糖がたくさん入っていて、歯にベトベトくっつきます。また、スナック菓子も歯にネチネチくっつきます。スナック菓子の食べかすは、口の中で変身して、砂糖の仲間になってしまいます。

だから、みんなが甘いものやスナック菓子をたくさん食べると、口の中の虫歯菌は大喜びしてせっせと虫歯を作り始めてしまいます。

 

皆さんが歯を磨くのは、お菓子や食べ物の残った、<食べかす>と

虫歯菌が作った、ネバネバした白い  虫歯菌のウンチなんだったかな?

そう<歯垢>を奇麗にお掃除することなのです。

じゃあ、みんなは寝る前に歯磨きできているかな?

それじゃあ、お菓子を食べたあと歯磨きできているかな?

歯磨きは朝、学校に来る前や、夜、寝る前にすることも大切だけど、ごはんやお菓子を食べたあとにすることも大切なんだよ。

 

②  次に、虫歯になりやすい理由の2つ目の「噛むところに沢山の深い溝がある」というお話をします。

六歳臼歯の噛むところは、沢山の溝があり、その溝が深いのです。でこぼこしていますね。ですから、おやつの甘い食べかすがとてもくっつきやすいですね。

甘いものが歯についていたら、虫歯菌がそれを食べて白いネバネバしたウンチ

なんだったかな? そう<歯垢>になり、そこからむし歯になってしまいますね。

六歳臼歯のでこぼこした溝には、食べかすと、歯垢がたまやすいので、

皆さんがしっかり歯磨きすることが大切です。

(ここで6さい臼歯によごれがたまっている絵を見せて説明する)

 

③  虫歯になりやすい理由の3つ目は「生えきる途中は背が低くて、歯ブラシが当たりにくい」ということです。

六歳臼歯は、乳歯の後ろの歯茎がプチっとわれて、そこからお花の目が出るように

はえてきます。ゆっくり生えるので、全部はえきるまでは、乳歯が邪魔になって歯ブラシがきちんと当たりません。

どうしよう?

困ったね。

 

 

そこで、今から六歳臼歯がむし歯にならないための歯磨きについて一緒にお勉強しましょう。

虫歯の原因は<歯垢>でしたね。でも歯垢は白くて歯と同じ色をしているので、鏡で見てもわかりません。

 

どうしたら歯垢をみつけられるかな?

今日お姉さんたちは、歯垢を赤く染める、薬を持ってきました。

これを使って、歯垢を赤く染めていきます。

今日は今まで勉強してきた6歳臼歯だけ赤く染めます

赤く染まったところがうまく歯磨きできていないところなので、鏡を使ってチェックしてみましょう!

各班に赤い液をつけた綿棒を配るので、前のお姉さんが持っている歯と同じところを、鏡を見ながら塗ってください。

わからない人は近くにいるお姉さんに手を挙げて聞いてください。

みんな鏡をもってください。じゃあ始め!

(使い終わった綿棒は紙コップの中にいれてください)

 

みんな上手に塗れましたか?

塗れた人は、一度だけ軽くうがいをしてください。

 

うがいができた人はもう一度鏡を見てみましょう!

赤くついている人はいませんか~?

周りのお友達はどうかな?斑のみんなのお口の中も見てみましょう!

 

赤くついているところはみんなが磨けていないところです

たくさん赤くなっている人はきれいに磨かないと虫歯になってしまいますよ。

大人の歯はおじいちゃんおばあちゃんになっても使う歯なので

子どものころから虫歯になってしまうと大変です

 

では、今から赤くついたところをみんなで磨いていきましょう!

鏡と歯ブラシを準備してください

歯磨きはただ力をいれてすればいいということではありません。

力いっぱい歯磨きをしてしまうと、歯をささえているピンク色の歯茎というものが傷ついてしまいます。

↓ここから一緒にやってもらう

まず歯ブラシはえんぴつをもつようにもつか、手で握って持ちます。

(持ち方の指示はいるかな?)

 

歯ブラシを口の真ん中辺りからいれます。まず右側の下の歯を磨いてみましょう。右側を磨くときは右のほっぺたをひっぱりながらしっかりと歯の歯がぶつかっている部分に歯ブラシの先をあてます。そして歯ブラシを横に細かく動かします。このとき、ひじはピンと張っていてください。
歯ブラシを口の中に入れるときは、なるべく奥まで突っ込んでください。先ほども話したように6歳臼歯はみんなの口の奥のほうに生えてきます。歯ブラシを奥までいれないと6歳臼歯には届きません。届かないということはきれいには磨けません。

右側の6歳臼歯の赤いところはきれいになりましたか?

 

<注>歯磨きの途中、唾がたまったらどうしたらいいか説明を入れるといいでしょう。

 

きれいになった人はおなじように左の下の歯もしてみましょう。

 

みんな磨けたかな?今日は魔法の薬で赤く染めてみたけど、歯垢は歯と同じ白い色をしているので、いつもは、みんなの目には見えません。

今磨いた歯を舌でなめてみましょう。

どうですか?ツルツルして気持ちがいいですね。

今日お姉さんたちが教えた磨きかたをこれからも続けて、いつもツルツルのきれいな歯でいて下さいね。

 

 

では最後に今日のお勉強の復習の○×クイズをしますね。どちらかに手をあげてください。

 

第1問!

おやつを食べた後は歯磨きしなくてもいい。○か×か!

正解は×です。

 

解説;おやつを食べた後もご飯を食べたあとと同じで、口の中にたべかすがいっぱいになります。特におやつの食べかすには、お砂糖が沢山はいっていますから、そのままにしておくとばい菌が増えて、虫歯の原因になってしまうので

   ご飯のあともおやつのあとも、きちんと歯を磨くようにしましょう!

どうしてもできないときは、嗽だけでもしましょう。

嗽は、ブクブクうがいと、グチュグチュ嗽をして下さい。

まず、両方のほっぺが一緒に、膨れたり、凋んだりするブクブクうがい。

これを10回。吐き出して、もう10回ブクブクします。

次は、右と左のほっぺが、交代に膨れる、グチュグチュ嗽。

これを10回。吐き出して、もう10回グチュグチュします。

 

 

第2問!

歯磨きは力を入れて磨けば磨くほどきれいになる。○か×か!

正解は×です。

 

解説:歯垢は、軟らかいのりのようなものです。それをお掃除するために、強い力入りません。力をいれすぎてしまうと歯茎を傷つけてしまうので、力の入れすぎには注意です!

   強い力で大きく歯ブラシを大きくゴシゴシ動かしてみがくより、

歯に歯ブラシの毛先をキチンと当てて、小さく動かした方が歯はきれいになります。

また、歯ブラシの毛先が開いていないことも大切です。

毛先が開いたら、きちんと歯垢がとれませんから、新しい歯ブラシに撮り変えましょう。

 

第3問!

ジュースには砂糖がたくさんはいっている。○か×か!

正解は○です。

 

解説:気が付きにくいのですが、お菓子と同じよようにジュースにも砂糖がたくさんはいっています。

このペットボトルのジュースに、3gのペットシュガー何本入っているでしょう?

 

答えは、ヤクリト1本  4本

CCレモン 35 ml 13本

はちみつレモン500ml 20本

コーラー   500ml 20本

スポーツ飲料 12本

 

お菓子と同じように飲んだ後は歯磨きや嗽をするようにしましょう

寝る前に飲むと、大変危険です。夜喉が乾いたら。お茶か水を飲みましょう。

 

 

これでクイズは終わります。

みんな大人の歯について少しはわかってもらえたかな。大人の歯を守るためには、おやつの食べ方や食べた後の歯磨きがとても大切です。さっきの魔法の薬で赤く染めてみてわかったように歯磨きができていると思っていても、お口の中には意外にばい菌が残っています。そのばい菌をほったらかしにしているとみんなの大事な大人の歯が虫歯になって、抜けてしまいます。抜けてしまったらもう大人の歯は生えてきません。

これからみんなが3年生・4年生と上がっていくごとに大切な大人の歯はどんどん増えていきます。きちんと歯磨きをして、いつまでも丈夫な大人の歯を作っていってください。

 

これで私たちの授業を終わります。ありがとうございました。

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