歯・口腔と全身状態の深い関係

資料を整理していたら、山梨市立牧丘病院 古屋聡先生の文章が見つかりました。
皆さんに読んでいただきたいので、掲載させていただきました。

「これって、実はお口の問題?」――歯・口腔と全身状態の深い関係

この原稿のお題をいただいてから、東北から関東の広域を大地震と大津波が襲いました。多くの基礎疾患をもつ高齢のかたがたが自宅を流され、不衛生な避難所に避難せざるを得なくなりました。わが身ひとつでなんとか逃げたかたがたは、義歯を流されてしまった方も多く、歯ブラシなどもつ間もなかったと聞きます。寒さとほこりの舞う住環境、ライフラインの途絶も続き、うがいの水どころか飲用水にも事欠きました。災害が広範囲なこととガソリンが不足し、物流が不十分であったこともあり、菓子パンなど高齢者に食べにくい食品を食事として供せざるを得なかったことも多くありました。

この劣悪な環境下、「これって実は“お口”の問題?」と尋ねるのもばからしく思えるほど、露骨に「歯・口腔」の問題が全身状態に影響を及ぼしています。

阪神・淡路大震災の忌まわしい記憶でも、「震災関連死」のなかで肺炎は24%(文献1)。

今回の大震災の発災以来、現在にいたるまで、病院で、避難所で、被災した自宅で、口腔ケアの行き届かない高齢の方、障がいをもつ方が、危機に瀕しています。

私は整形外科ベースの在宅医です。不勉強な私は、自分では虫歯をたくさんもつ身でありながら、口腔環境にはほとんど関心を示さずにやってきました。ところが、私が訪問診療(医科)をしているなかで、10年ほど前にある患者さんに出会いました。その患者さんは脳血管障がいにより半身のマヒがありましたが、自分の口で食べられていて、社会性のある元気な方でした。ある日私は、訪問診察でその方のおなかに拍動する腫瘤-腹部大動脈瘤-を見つけました。破裂する危険が生じてきているサイズでしたので、治療方針について検討するに「活動的で元気な方だから手術をして破裂の危険がなくなったほうがよい」と考え、私のすすめによりその患者さんは入院して手術を受けました。ところが手術自体の経過はよかったのにも関わらず、全身麻酔で一時絶食になったことをきっかけに、その患者さんは口からものを食べられなくなり、結局胃ろうが導入されて、自宅に帰ってきました。声も小さく元気もなくなって、口からはよだれがこぼれていました。私は非常に罪悪感にかられ、手術前に食べられていたのだから、また口から食べられるようになって欲しいと心から願ったので、多くの人に相談しました。知り合いの言語聴覚士にも歯科医師にも耳鼻科医師にも相談した結果、残念ながら、その時のこの患者さんの嚥下機能では、経口摂取に戻るのはかなり困難だろうという結論になり、私は意気消沈してしまいました。

しかしここでかねてから名前を聞いていたが顔は知らなかった在宅で活躍する歯科衛生士、牛山京子さんにダメもとで訓練を頼んでみた結果、なんと半年ほどたつうちにふたたび口から食べられるようになったのです。そして「上手にしゃべれない、食べられない」状態からすっかり社会参加の意欲を失って、やや自暴自棄になっていたように見えた患者さんが、以前の明るい社交的な雰囲気を取り戻していったのです。これをいわゆる「牛山マジック」とよびますが、彼女の訓練は「機能を高める、もしくは取り戻す」だけでなく、訓練自体が「社会とのコミュニケーションの回復」であったのです。これを機会に私は、口とコミュニケーションと生活の質に非常に密接な関わりがあることを実感し、「口腔ケアの旗ふり役」を自認することになりました。

2006年、無床診療所から30床の小病院に異動してきた私は、在宅患者だけでなく入院患者も診ることになりました。

相変わらず高齢者ばかり診るのですが、認知症であったり、脳血管障がいであったりする高齢者の方は、しばしば主訴「食欲不振」で受診されます。医科的には、たとえば「脱水」か「低栄養」か、肺炎や腎盂腎炎などの「感染」か、なんらかの悪性疾患か、認知症の進行か、などを鑑別において、場合によっては入院してもらって検査していくのですが、どの検査にも決定的な大きな異常がないという場合も少なくありません。胃ろうや中心静脈栄養という選択肢も頭に思い浮かぶなか、自分のやっていることが、目の前の患者さんの問題を横にそらしたり、先送りしたり、ごまかしたりするだけのように思われて、打つ手がなくなると、当院ではつい歯科衛生士さんの神通力に救いを求めてきました。すると少なからず、「義歯があたっていました」「残根が痛いんです」「舌にカンジダがありそうです」と歯科的問題にあたり、歯科治療と口腔ケアを続けると、食欲がもどるケースをたびたび経験しました。いかに私の学習能力が低くとも、これでは最初からちゃんと口の中を診なさいということですから、そうしたら、多くの要介護の患者さんが、「義歯使わず」とか「義歯がまったくあわない」とか「歯周病」であることがわかってきました。

そもそも経口摂取の入り口は「口」であり、しゃべるのも「口」であり、口の形態や機能がよくなければ露骨に生命維持活動や社会活動に影響してきます。こんなこともわからなくて、血液検査なんかを優先させているようだと、「やっぱり医師は不勉強だね」と言われざるを得ないと思います。訪問看護や介護においては、「食べる、出す、清潔にする」がとにかく基本ですから、まず「口」の問題はきちんと認識されることが多く、それに比べると病院の医師のほうに問題の優先順位を取り違えて、生活上のニーズにきちんと答えられないことがしばしばある気がします。またそういう医師にかぎって、医師の専門性や優越性を主張したりするので、チームとしてやりにくくなることがあります。

青少年や若年者においては、「口は心の窓」と言われてきました。生活の乱れや家庭環境が口腔内に露骨に反映するからです。中高年にとっては、「口は体の窓」です(当たり前か?)。歯周病は生活習慣病そのものであり、喫煙も口腔内環境に大きく関わることから、禁煙を含む生活習慣病の治療へのモチベーションの喚起は歯科から行われることも重要なチャンネルになると思います。

前述したように、「口」には生命維持活動(経口摂取)、社会活動(会話)の大事な要素があります。高齢者においては、加齢や基礎疾患による免疫機能の低下に加えて、口腔機能の低下は不顕性誤嚥を生み、口腔内の衛生環境の悪化はそのまま細菌の培地となりますから、誤嚥性肺炎の危険は上昇します。この予防のために、自他ともに取り組む「口腔ケア」は高齢者にかかわるいろいろなケアのなかでも非常に重要性が高いものであると言えます。今回の大震災でも、多くの不幸なケースが報告され、いやおうなくその重要性が再認識されています。

当院では口腔機能が低下した患者さんの入院中に、週いちの歯科衛生士による「専門的口腔ケア」を導入し、施設においても、在宅においても、それを継続する仕組みを整えています。数おおく存在する不顕性誤嚥・肺炎繰り返す患者さんに対し、「専門的口腔ケア」を導入した結果、肺炎での入院は確実に減少しています。歯科衛生士による「専門的口腔ケア」は口腔内清潔度や口腔機能を維持・向上させるとともに、看護師などによる病棟の日常的口腔ケアをもっとやりやすいものにしました。

また高齢者の在宅診療においては、常に口腔内の問題に注意し、できるだけ歯科医師の評価・介入を、また必要と認める場合、歯科衛生士による口腔ケアをケアプランのなかに導入できると、入院と同様に在宅生活の質は明らかに向上できます。口腔の専門職種の導入に加え、管理栄養士による訪問栄養食事指導も併用できると、食の支援がさらにレベルアップし、直接ケアにかかわる訪問看護や介護のスタッフにも、専門的知見やスキルが共有され、さらに優れたチームケアになっていきます。もちろんこれに訪問リハビリテーション(通所でもいい)を加わると、効果はさらにあがります。

近年歯科業界は、訪問歯科医・歯科衛生士の養成を熱心に行っています。「研修」として、歯科医師の先生が私どもの訪問診療に同行してくれることも増えてきました。日常診療のなかでは歯科の先生とコラボする場面はそう多くないですが(抜歯など歯科的処置のお手伝いをする場合や、嚥下機能評価をともに行うなどで同席することはあります)、口腔の専門家が同行してくれていることで、こちら(医科)の訪問診療の幅が広がっていると感じることがしばしばあります。

今後、在宅患者さんにおいては、歯科医との同伴訪問も定期的に行えるほうがよいと思われるし、介護保険の認定更新ごとに行われるケアカンファランスにも歯科医師・歯科衛生士にも参加を願えることがのぞましいと考えます。

冒頭でご紹介した患者さんをきっかけにして、この患者さんについてお願いしていった人たちを中核に、そして山梨県内外でインターネット上のメーリングリストなどを通じて知り合った人たちを加え、「山梨お口とコミュニケーションを考える会」という多職種勉強会を組織しました。2002年から、年1回の外部講師を招いた研修会、月1回の定例会開催とインターネット上のメーリングリスト運営を並行して行っています。

口コミでじょじょにメンバーは広がり、医師、歯科医師、保健師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、歯科衛生士、(管理)栄養士、学校養護教員、養護学校教員、ホームヘルパー、手話通訳者、心理療法家、音楽療法家、など多職種のメンバーが集い、遠慮のない意見が飛び交う温かい交流の場となっています。

メンバーの多くが山梨県東山梨地域で活動していますから、まず顔の見える業務連携に非常に有利です。例えば、医師―歯科医師―歯科衛生士、学校養護教員―歯科衛生士、といった具体的連携はしばしば行われます。そしてメンバーに言語聴覚士、手話通訳者ももつことからも、口腔ケアを必要とするかたがたに非常に関連の深いコミュニケーション障害について、具体的な助言を受けることもでき、医師―言語聴覚士、歯科医師―歯科衛生士、と連携して関わっている「失語症+摂食嚥下障がい」の在宅ケースもあります。また、当会ではさまざまな職種でシームレスな論議ができることから、高齢者に関わらず、例えばさまざまな身体的障がいや発達障がいの小児の口腔・嚥下機能獲得や改善、学校保健現場における口腔環境と関連する心身障がいなどにも高い関心をもっています。 インターネット上のやりとりは、もちろん距離に関係ないですから、圏域を超えた情報交換や交流に役立ち、実際に北海道の最北部や沖縄県の石垣島、あるいは能登半島などのメンバーもいて、具体的にその地域の問題の解決に貢献できる場合もあります。

私たち「山梨お口とコミュニケーションを考える会」は、こと「口腔ケア」に関わらず、「口とコミュニケーション」にまつわるすべてのことにアンテナを高くもって、あらゆる職種の活動に反映できるべく、今日も自由な論議をしていきたいと考えています。

最後になりましたが、今回の震災は、未曾有の危機であり、今まで私たちが積み重ねてきたすべての経験と実力が試されています。文献2)もご覧いただき、多くの方・多くの職種が実際に被災地での活動に力をくださいますよう、お願い申し上げます。

参考文献
1)神戸新聞(2004年5月14日付)
2)大規模災害発生時における口腔ケア活動の意義と実際
厚生労働科学研究費補助金(健康安全・危機管理対策総合研究推進事業)
大規模災害時における歯科保健医療の健康危機管理体制の構築に関する研究
東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科・顎顔面外科学中久木 康一

この写真は、私(本田)が口腔ケアを行っていた特養の利用者さんで統合失調症がありました。生活保護を受けており、福祉の方との連携も必要だと感じた口腔です。

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幕内秀夫氏による食育講演会ご案内

<幕内秀夫氏による食育講演会ご案内>

2019.2.3(日)9:30~16:30

幼稚園・保育所の給食改善の実際

幼稚園・保育所関係の人たちだけではなく、医療関係者・歯科関係者・教育関係者・スポーツインストラクターをはじめ、一般の方々も勿論ご参加いただけるセミナーです。

 

9:15      受付開始

9:30~12:00 「今、食生活の何が問題なのか?」 幕内秀夫

13:00~15:00   「食生活の基本と給食改善の実際」 幕内秀夫

15:20~16:00 「三木町氷上保育所の給食」 川窪洋子

16:00~16:30  質疑応答
受講料 10,000円(税込み) 学生は7,000円(税込み)
会場ユープラザうたづ 2階会議室 香川県綾歌郡宇多津町浜6番丁88番地
JR予算線・宇多津駅南口から徒歩5分
坂出インターチェンジより車で15分・駐車場完備

  • 申込方法:定員(50名)がありますので、申込方法は従来の講演会とは少し異なります。「申込・問い合わせタブ」ではなく、以下をご参照ください。

お名前(ふりがな)・職業(勤務先など)・ご住所・電話またはFAXまたはメールアドレス ・振込口座名義名をFAXまたはメールにてお知らせください。定員の関係上、折り返しご連絡させていただきます。その後1週間以内に下記口座へ受講料をお振込みください。

【FAX】020-4664-6973

【メール】gakkou9syoku@gmail.com

【入金先】口座名義は①②③共通 学校給食と子どもの健康を考える会 香川支部

①百十四銀行 庵治出張所(311) 普通 0131805

または②ゆうちょ銀行 記号 16390 番号 9591261

または③香川銀行 屋島支店(108) 普通 3567219

※キャンセルの場合は1週間前までにご連絡頂けますと、お振込額の50%を返金致します。

  • 給食改善の個別指導について

 個別指導を希望する施設には給食改善のアドバイスをさせていただきます。費用などはいただきません。ただし、以下の条件を満たす場合に限らせていただきます。施設長(園長など)、給食献立作成者(栄養士・調理師など)が同時に本セミナーを受講すること。本気で給食改善に取り組む意志があること。メールでの指導が中心になります。メールでの交信が可能なこと。その他、詳細はセミナー時にお知らせさせていただきます。

https://kodomonokenkou.jimdo.com/ より

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2019明けましておめでとうございます

昨年12月9日、還暦を迎えたその日から風邪をひきまして、
それが悪化し手気管支炎になり、12月後半の仕事は休みました。
そして寝正月。こんな休みは産休以来です。
皆様には大変ご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。

定年の歳になり、高齢者に仲間入りを実感しています。
介護予防教室の仕事は、自分自身の健康教室と言っていたのですが、
<人の指導どころではない、我が身の介護予防>って感じですね。

気分を取り直し、改めて

あけましておめでとうございます。

今年(来年度)からは、これまでの歯科衛生士の仕事を後輩に譲って
町村先生にご指導いただいているの身体調和支援の勉強をさらに深めたいと思っています。

訪問の仕事は、坂東歯科医院から行っているサマリアだけにしました。
地域歯科保健の方は、丸亀の離島の健康相談のみです。

 

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生後2カ月からの発達支援-長野原町の乳児発達支援事業が始まった理由

町村純子先生の、身体調和支援研修会(広島)に行ってきました。

香川県の仲間が増えてきたのが、とてもうれしいですね。
赤ちゃんの時からこの視点をもって、歯科衛生士がの歯科保健指導を行うことが、
不可欠だと感じています。

高齢者の食支援がこれほど一般化してきたのです。(まだまだだと感じますが)
赤ちゃん、子どもからの食支援も、それに増して大切です。

今年度は善通寺市の保育所で食べることの支援をして、
<食支援>は口腔だけの問題ではなく、
子どもの発達全体、生活全体を観なければならないことを痛感しております。

香川県の地域歯科保健においては、保健師さんの理解がなければ事は一歩も進みません。
最初に香川県で町村先生を紹介(子育て支援セミナー)を企画して4年が経ちました。

今回、歯科衛生士だけではなく、
保健師さんが参加して下さったことがとてもうれしかったです。
一緒に仕事をして、35年になるでしょうか・・・(笑)
お互い年を取りましたが、還暦からの社会貢献を一緒にしたいです。

そこで、更なる研修会のご案内です!!

支援者のためのブラッシュアップ講座 ⑤

生後2カ月からの発達支援
長野原町の乳児発達支援事業が始まった理由

座っていられない、落ち着いて聴いていない、コミュニケーションが取りにくいなど、小学生になるころ顕在化する「こどもの困り感」。その遠因は乳児期の運動や脳の発達に関係すると言われています。
町内の生後2カ月のこどもたち全員が、無料で、月4回延べ32回のサポートを受ける群馬県吾妻郡長野原市の乳児支援事業と、この事業のきっかけになったこどもたちが置かれている現状についてお話を聞きます。

講 師 町村純子さん

プロフィール
株式会社ゆう地域支援事業團 代表取締役、有限会社まちむら 役員。資格は保健師・看護師・養護教諭2級など。
1983年群馬県大間々町役場勤務。2003年地域保健研究会所属。同年ゆう地域支援事業團設立を経て、2006年有限会社まちむら設立。発達支援コンサルティング・アンチエイジングコンサルティングのほか、指定介護訪問ステーション・指定居宅介護支援事業所・住居型有料老人ホーム「たなぼ」・障害児童通所支援 児童発達支援「一期」を開設。
2018年には群馬県長野原町に相談支援事業所「ゆう・ながのはら」、障害児童通所支援 児童発達支援「一会」を開設し、同年8月には群馬県長野原町委託事業 乳児発達支援「子育て広場きらきら・ベビー(長野原町在住の生後2か月~12か月児全員に月4回)を開設した。
著書「ベビーマッサージ 身体調和体操にトライ」「身体調和支援 うたにあわせてマッサージ」「身体調和支援 うたにあわせてマッサージⅡ」。健康や乳児の発達に関する物品販売(スプーン、カップ、クッションなど)。
https://www.facebook.com/yu.community.support/

日 時 2018年12月9日(日) 10:30~15:30
①10:30~12:00 身体調和で体を整える
②13:00~15:30 生後2カ月からの発達支援
~専門職連携の大切さ~

会 場 岡山県立図書館 多目的ホール
岡山市北区丸の内2-6-30
有料駐車場がありますがスペースが限られています。
できるだけ公共交通機関をご利用ください

対 象 子育て支援に係る専門職、支援員、行政職員など
定員60名程度。
午前中は実際に体を整えるワークをします。
午後はこどもを連れて参加できません。
午前中については「その他」の項をご覧ください。

参加費 1500円 ※当日お支払いください。

申 込 先着順、定員まで。以下の内容を明記して
下記のサイトよりお申込みください。
受信後、受講いただけない場合のみご連絡いたします。

①お名前、よみがな
②職種(保育士等)、あれば所属先
③お住まいの市町村名
④携帯電話番号
⑤連絡事項、受講の動機など

↓ ↓ ↓ お申し込みサイトはこちらです ↓ ↓ ↓
http://www.mamapalette.kokage.cc/%E6%94%AF%E6%8F%B4%E8%80%85%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%83%83%E3%83%97%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E3%80%8C%E3%81%93%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE-2/

その他 午前中のみ0歳児と保護者の方、
モニター参加を受け付けます。
ご希望の方はお電話でお尋ねください。

お問い合わせ WAM事業事務局
Mail ekinotikaku@gmail.com
上のアドレスから受信できるように設定ください。
迷惑メールに振り分けられることがあります。
Tel 080-2900-8110

後 援 岡山県教育委員会、倉敷市、岡山市、早島町
主 催 一般社団法人チカク 担当|赤木(080-2900-8110)

平成30年度
独立行政法人福祉医療機構 WAM
社会福祉振興助成 モデル事業

 

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「ニーゼと光のアトリエ」

暑いと言いつつも、早朝には秋の気配を感じます。
我が家の近くの田んぼでは、早くも稲刈りが始まりました。

「ニーゼと光のアトリエ」を観ました。

患者さんに絵筆を持たせた精神科医の実話です。

1943年、リオデジャネイロ。かつて働いていた病院に戻った医師のニーゼは、ロボトミー手術やショック療法などの暴力的な治療を拒否し、作業療法の部署に回される。そこで彼女は同僚の提案で、患者が絵の具を使ってアートを楽しむアトリエをオープン。最初は落ち着かなかった患者たちだが、次第に多くの絵を描くように。ユングに影響を受けたニーゼは、それは無意識の現れではないかと考えるようになった。しかしそんなニーゼの対処療法を、快く思わない同僚もいた。

ブラジルであった実話の映画化。今では信じられない事だが、電気ショックやロボトミー手術で統合失調症の患者を“治療”する事は、1960年代までは世界的によく行われていた。患者のためにというより、周りにいる人たちが楽になるためだった事もある。また、当時はそれくらいしか治療方法がなかったのだ。そんな中、主人公ニーゼは芸術を通して、患者たちの心の内を知ろうとする。いや、患者たちが押し込めていたものを自分で解放する手助けをしただけかもしれない。しかし絵画を学んだ事がない患者たちが描いた絵は、乱雑だったものが目的のあるものに次第に変化していく。第28回東京国際映画祭グランプリ&最優秀女優賞受賞作品。

<映画の時間より>

この映画を見て、LOVEACE(ラヴィース) 副島慶子先生が浮かび上がりました。

国際機関IEATA認定表現アート・コンサルタント&エデュケーターです。

Blog http:// loveace.wordpress.com

この夏頂いたはがき、素敵です!!

慶子さんに会って話すと、癒され元気が回復するから不思議。
アートって、いのちの根源的活動なのでしょうね。
ナイチンゲールは、看護をアートと捉えていました。

精神科領域の映画は、好きです。
「カッコーの巣の上で」も、ずいぶん前の映画ですが、おすすめです。

 

 

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介護の死角に潜む口腔ケアのニーズ

施設で口腔ケアを行っています。
担当の患者さんのお隣の方が、歯科通院するとのことでした。

歯磨きは【自立】となっていますから、介助はありません。
担当の方ではないのですが、ちょっと気になりおせっかいかとは思いましたが
同行させていただきました。

歯周疾患もかなり進行していますが、本人の自覚はあまりありません。

「虫歯の治療が終わったら、歯石取ってもらったら?」と声をかけると

「そうして欲しい、施設に入る前は歯医者さんでとってもらっとた。」

歯科医師の先生は
「私もそうしたかったのですが、いつも、落ち着かない様子で・・・」
「無理に押し付けるのもかえって悪い気がして・・・」と言っておりました。

患者さんはパーキンソン病であり、うまくコミュニケーションが取れません。
また、連れてきてくださる施設の方は運転手さんですから、待合室で待機して、
予約などの手続きはしてくれますが、治療に関してはノータッチ。

結果、歯石除去もして頂くことになりました。
良かった・・・
今後、摂食嚥下機能の低下も考えられますから、機能面も含めての口腔ケアは必須です。
「訪問口腔ケアをしていただけますか?」と先生に尋ねると、
週1回の訪問口腔ケアの対応はできないとのことでした。

治療が終わったら、この患者さんの口腔ケアをどうするか見当が必要です。
施設のケアマネージャさんに、この事を報告しました。

介護の現場では、今回のような気に留められない方、
死角に潜むニーズの発見のためにも、
施設での歯科検診が必要だと感じます。

要介護の方の通院介助、歯科衛生士の動向も必要だと感じます。
口腔ケアマネージャー
として、かかりつけ歯科衛生士を持てると安心。
こんな制度ができるといいのになー!!

訪問口腔ケアをしている歯科衛生士さん、おせっかいも必要かも??!!

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平尾文先生の授業を受けてみたい

広島都市学園大学ニュース 2015年6月16日より

Excellent Paper Award 2014
論文のタイトル
「Relationships between the Occlusal Force and Physical/Cognitive Function of Elderly Females Living in the Community」
~地域在住高齢女性の咬合力と身体機能および認知機能との関連~

Aya Hirao, Shin Murata, Jun Murata, Atsuko Kudo, Mizuki Hachiya, Toyoko Asami
Journal of Physical Therapy Science 26: 1279-1282,2014

本研究は高齢者の咬合力と身体機能,認知機能の相関関係を調査し,さらに咬合力に影響を与える因子を検討した研究である。身体機能評価を9種類,認知機能評価を2種類行っており,筋力,柔軟性,バランス,歩行機能,認知機能と複合的な評価が行われている。結果として,咬合力と種々の身体機能,認知機能に相関関係があることが明らかにされている。さらに,重回帰分析の結果,30秒間の立ち上がり回数を評価するCS-30が咬合力を予測する因子として特定されている。100名以上の高齢女性を対象として多面的な評価が行われており,身体機能,認知機能と咬筋力の関連について一定の見解を得られていると思われる。また,本研究の結果より,高齢者に対するオーラルケアを含めた総合的なケアの必要性が示唆されており,今後の高齢社会に向けて意義のある研究であると言える。よって本論文を優秀論文に推薦する。

リハビリテーション学科 作業療法学専攻 平尾 文 講師

リハビリテーション学科 作業療法学専攻 平尾 文 講師

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クロワッサン8月号

今月のクロワッサンは、面白い!!

歯周病は生活習慣病と関連が。歯と口の健康のためにできること。

 

患者さんや、地域の方に歯周疾患予防の大切さをお話しするとき、
西田亙先生の体験をよく紹介しております。

今では、歯科医療業界で知らない方はいなと思うほど、あちらこちらでお目にかかります。

保健医療関係の方は、あーあの西田先生と分かってくれるのですが・・・
一般の方はあまりご存じない。

クロワッサンの8月号に、
西田先生がご自身の歯周病治療ビフォーアフターを紹介されています。

やはり説得力あります。なにせ、糖尿専門医の体験ですから。

次回からの私の講演では、
クロワッサンにも出ていました西田先生と言っちゃおうと思います。

スクラップして待合室の保存版として、おすすめです。

また、講演などを依頼されたとき、話の流れの参考もなります。

宝田恭子先生、菊谷武先生他もご登場。

ちょっと寂しいのは、歯科衛生士が出てこなかったこと。
雑誌によっては、プラークコントロールに関しては、
専門家として歯科衛生士がアドバイスしているのですがねー。

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手塩にかけて育む

7月、8月は、保育士さんの勉強会の講演依頼が続いています。

虫歯洪水の時代から、口腔育成のというキーワードの時代になって、
皆さん様々な問題意識を抱えていらしゃることが伝わってきます。

昨日の丸亀市の会では、研修会の後の質問が30分もありました。
熱心さがうれしい反面、大変さに心痛みます。

食べることに興味のない1歳児・・・家庭の食事風景が気になります。

はいはいをしないし、うまく噛めない・・・・セットでしょう!!

便利さを手に入れた現代の日本人んは、何かを失ったのかもしれません。

最も、いのちにとって大切なもの!!

考えさせられます。何ができるのか・・・、そういい続けて
40年、事態はますます悪化しています。

今私は、半農、半歯科衛生(笑)

農業に関わり、いのちの見え方が深まりつつあるような感じがしています。

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ひかり協会の健康懇談会

猛暑お見舞い申し上げます。

しばらくサイトをアップしていませんでしたら、
被災されていたのですかとご連絡を頂きました。

ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
我が家は被害もなく、いたって元気です。
ただ、仕事がのろくなって、いつの間にか一日が終わる日々が続いていたのです。

今月は、ひかり協会のお仕事をしております。
四国4県で、健康懇談会が開かれていますので、
徳島の北詰歯科衛生士さんと一緒に回っています。

北詰さんとこの仕事に関わり、20年が過ぎました。
協会の皆さんと、どちらが寄り添っているのか分からないねーと
しみじみ振り返る場面のあります。
長く続けることで見える景色はかあります。
「長生きするのも芸のうち」という言葉を聞いたことがありますが、
私たちもも、同じだと、二人で確認しあって今年も頑張っています。

現在、20年の振り返りを文章にまとめていますので、
そのうち発表できると思います。(苦笑)

Tシャツは、大阪の歯科衛生士の友人からのプレゼント。
山下さん、ありがとう!!

公益財団法人ひかり協会(公式ホームページ)より抜粋

ひかり協会設立の経過と事業の特徴

1955年(昭和30年)に起こった森永ミルク中毒事件は、森永ドライミルクにひ素等の有害物質が混入し、1万数千名の被害児をつくった、過去に類例のない痛ましい事件でした。

子供を救い守るため親たちは、長く苦しい運動の結果、国(厚生労働省(事件当時は厚生省))、「守る会」、森永乳業の三者による話し合いがすすめられ、1973年(昭和48年)に「三者会談確認書」が、三者の間で成立しました。

ひかり協会は、1974年(昭和49年)4月に、三者会談における合意を基盤に、全被害者の恒久的救済を図るため、設立されました。

 

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