口が渇く人が増えている

「口が渇くんですが」と訴えて受診する人が増えています。
「歳のせいですよ」
これは、町医者にはNGワードだそうです。

「口を開けて寝てるんじゃないかな」
「夜中に汗をかくけど水を飲まないから」
ご家族は、いろんな原因を提案してくれます。

「ドライマウスじゃないかな?」
とりあえず提案してみます。
「どんな漢字を書くんですか?」「漢字?」。

町医者がまず聞くべきはどんな薬を飲んでいるか?
頻尿の薬、胃薬、抗うつ剤などのお薬の一部には
副作用として口渇があることがよくあります。

15~20種類ものお薬を飲んでいる方なら、
よくひとつやふたつ、そんなお薬が入っています。
その薬を止めるだけで口渇が治る人も多いです。

口渇を英語で言うと、ドライマウス。
ではドライマウスはどこの科に行くべきでしょうか?
内科? 耳鼻科? 口腔外科? 呼吸器科? 膠原病科?

実際これらの診療科をグルグル巡回している人も多い。

町医者の私は、お薬の副作用を除外できた場合、
ひとつだけ提案をしてみます。
「血液検査してみませんか?」

お金がないという人には、1項目だけでいいですと。
「1項目だけの血液検査?」
「そう、抗SS-A抗体という検査だけでもして下さい」

「シェーグレン症候群かもしれませんからね」
「ええ? なんですか、その病気?」
「もし抗SS-A抗体が陽性なら詳しく話しましょう」

長尾和宏 (ながお・かずひろ)

1958年、香川県生まれ。1984年に東京医科大学卒業、大阪大学第二内科入局。阪神大震災をきっかけに、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業、院長をしています。最初は商店街にある10坪程度の小さな診療所でした。現在は、私を含め計7人の医師が365日24時間態勢で外来診療と在宅医療に励んでいます。趣味はゴルフと音楽。著書に「町医者力」「パンドラの箱を開けよう」(いずれも、エピック)「『平穏死』10の条件」(ブックマン社)「胃ろうという選択、しない選択」(セブン&アイ出版)などがあります。ツイッターでもつぶやいています。

 

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八木誠一先生・善通寺で講演決定!

放送大学大学院に於いて、修士論文『ナイチンゲールにおける看護思想の基礎的視座』の
指導をして下さったのは四国学院大学の八木洋一先生でした。

八木洋一先生の先生は、八木誠一先生です。
㊟お二人は親族ではありません。

大変うれしいことに、八木誠一先生のお話しを、善通寺で伺える機会が訪れました。

第4回「場所論研究会21」の夏季セミナーに於いて、講演されます。
2014年8月9日(土) 10日(日)10:00~ 善通寺市民会館
★あらためて後日、ご案内します。

八木誠一先生と言っても、知らない方が多いと思いますので、ちょっと紹介します。

<ウキぺディアより>
八木誠一(やぎ せいいち、1932年2月 – )は、日本の神学者東京工業大学名誉教授。
横浜市生まれ。実家は無教会系のクリスチャンホーム。

1955年東京大学教養学部ドイツ科卒、62年同大学院西洋古典学専攻博士課程単位取得満期退学。ゲッティンゲン大学で学ぶ。1967年「新約思想の成立」で九州大学文学博士。60年関東学院大学専任講師、64年助教授、東京工業大学助教授、75年教授、88年桐蔭横浜大学教授、2000年客員教授、00-02年ハンブルク大学客員教授。ベルン大学客員教授、名誉神学博士日本基督教学会理事長、東西宗教交流学会会長。

関東学院大学において、新約聖書への批判的言辞は研究にとどめ授業では教授しないことを求められて学問の自由の立場から同大を辞めたことでも知られる(八木誠一『宗教とは何か―現代思想から宗教へ』法蔵館,1998,p.267.)。

 

<八木誠一公式サイトより>

キリスト教界保守派からは伝統的信仰と秩序を破壊するやくざ者と見做されているらしいので

 ~渡世人風自己紹介~

手前、生国と発しまするは関東にござんす。関東と申しやしても広うござんす。わが日の本は島国よ、されば港の数多かれど、この横浜に勝るあらめや、その横 浜に生をうけ、いささか学に志し、長え草鞋をはきやして、議論の修羅場の数も踏み、四方諸国の親分衆に、仁義も切ってはみやしたが、正統じゃねえと嫌われ て、盃もらえぬはぐれ者、はまるところがないままに、流れ流れる一人旅、白髪頭となり果てて、生まれ故郷に舞い戻り、いい年こいて横浜の、まだ大学に勤め る身、姓は八木、名は誠一と申しやす、親分もいなきゃあ子分もいねえ、一匹狼はけちな野郎にござんす。しかしそれより何よりも、一生かけて手に入れた、懐 に抱くこの宝、独り占めでは勿体ない、誰かに渡して死にてえと、走って吠えて来やしたが、宝と認める人もなく、奪ってくれる腕もなく、ざまあ見ろいと笑わ れて、やがて枯れ野に行き倒れ。覚悟を決めるその前に、まだ断ち切れぬこの未練、ネットに名乗りあげやした。

 

 ~われらいま何をなすべきか~

 人間(身体-人格)はこの地球上に住んで、働いて必要なものを作り、それを互いに分かち合う共同体的存在、一言でいえばコミュニカント(コミュニケートする者)である。要するにあらゆるレベルでコミュニケートする身体だ。実際、幸福とは妨げられぬコミュニケ-ションの場にあるではないか。健康も、内外のコミュニケーションがうまくいっているからだのことだ。

 このような人間存在に超越的根拠があることを自覚し、人間性を肯定し、個の死を受容しつつ人類の存続(ここに家族の役割がある)を意志し、人類的共同体の形成を願うのが宗教心である。我々の問題は、いかにして我々がこのような「本心」に立ち帰るか、その道を、宗教の伝統に学びつつ、改めて明らかにすることだ。

 自由な与え合いが社会生活のなかで交換として制度化され、さらに貨幣経済が成立するとき、所有権、契約、違反への罰など(つまり法律)が社会的現実となる。貨幣そのものが価値とみなされ、富が求められる。以上は歴史の示すところだ。

 これは単なる自我達の社会的現実(秩序)の世界だが、この世界は人間が自我で有る限り、むろん否定されうるものではない。しかし、このような社会的現実(言語化された世界、仮想現実としての人為的秩序)の根本に統合化(根源的コミュニケ-ションの世界)の働きを認めなければ、人間は肉体からすら浮き上がり、影のように実在性を欠いた単なる自我となって、欲と計算に明け暮れ、世界を収奪・破壊し、膨大な富をかかえたまま枯渇するだろう――人類はこの地球上でせっかくここまで宇宙的にみても極めて稀に違いない歩みを進めてきたというのに。

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Systema SP-T 歯ブラシ

新しい歯ブラシは、できる限る使ってみることにしています。
赤染の状況、1か月使った時の毛の劣化、歯肉の感触・・・
試してみないことには分かりませんので。

今回使ってみたのは、
SPT期(歯周病安定期)のセルフケアにおすすめ という

Systema SP-T 歯ブラシ

システマSP-T

スーパーテーパード(超極細毛)の毛先は、時々ちくちくするものがあります。
しかし、この歯ブラシは歯肉への感触がにやさしく、さらにしっかりとした弾力も有しており、
心地の良いブラッシングができます。歯肉ポケット内まで、毛先が届いた感がいいですね。

1本400円で、ちょっとお高めですが、SPT期(歯周病安定期)には
いいんじゃないでしょうか!

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歯垢は水にとけない

3年生の「口腔保健管理」の授業をしています。
その中で、養護教諭の先生の勉強会からの依頼を想定した実習をしています。
虫歯、歯周疾患について生徒に教える養護の先生に、専門的知識を分かりやすく
伝える練習です。

学生さんには順番に教壇に立って、クラスメイトに、歯垢(虫歯菌のウンチ)について、
専門的に説明してもらいます。
皆さん、H13年1月28日<更新しています>のブログをみて、
虫歯の成り立ちについて予習し、媒体を作って準備をしています。
そんな学生さんから質問がありました。

ブログの、次のところがわからないということです。

 

ショ糖(スクロース・砂糖)ブドウ糖(グルコース)果糖(フルクトース)

     ブドウ糖 ⇒<G Tase>⇒ グルカン   → デキストラン(α-1,6結合 )

                                          ムタンα-1,6 結合+α-1,3 結合)

   

    果糖 ⇒<F Tase>⇒ フルクタン → レバン型(β-2.6結合)

                                     → イヌリン型β-2.1結合

7) ミュータンス菌が作った、グルカンやフルクタンという粘着性の菌体外多糖類
 そこに集まって来た多くの細菌が絡まって出来た、バイオフィルム歯垢(プラーク)です。

『生化学』の教科書(医歯薬出版・歯科衛生士教本) P94~P97によると

デキストランは、水溶性のグルカン
ムタンは、不溶性のグルカン
レバン型フルクタンは、水溶性
イヌリン型フルクタンは、水溶性と不溶性がある

と書かれています。
しかし、虫歯の原因について書かれた本によると、単に<不溶性グルカン>とか、
デキストランがバイオフィルムを作るとか・・・表現が様々でよくわからない。

菌体外多糖類って言われるけど、これはムタンだけのこと?????
歯垢は、水に溶けるの????

ごもっともな疑問ですね。
私の理解を記しておきます。

(G Tase)グルコシルトランスフェラーゼは、
                                              ブドウ糖(グルコース)グルカンにする酵素

この、(G Tase)グルコシルトランスフェラーゼだけをとってもいくつか種類があり、
グルカンの形成もここに書いたよりずーっと、複雑です。

また、ミュータンス菌はデキストラナーゼなんていう酵素をだして、デキストランを分解するなど、これまた複雑。
詳しく知りたい方は、図書館で『新・う蝕の科学』を読んでみましょう。

で、私の授業の範囲では

デキストランは、水溶性のグルカン
ムタンは、不溶性のグルカン
レバン型フルクタンは、水溶性
イヌリン型フルクタンは、水溶性と不溶性がある

これらは、絡まり合ってバイオフィルムを形成しており、
全体として不溶性の菌体外多糖類と理解して理解して下さい。
ですから、歯垢は水に溶けないのです。
うがいでは除去できないのです。

 

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バイオフィルムは、私のイメージではこのアート。
構成要素には、水溶性・不溶性のものがありますが、全体としては溶けない。

 

 

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初心者マーク

初心者マーク
仕事先の施設の廊下に貼ってありました。
昔、初めてスキー場にいた時に、このマークを付けて滑ったことを思い出します。
結構、みなさん暖かく見守ってくれていた気がします。
リフトに乗り損ねたときとか<笑>

そっと見守ってあげてください。

ここがいいですよね。

何年も仕事をしても、講演など、ルーティーンでない仕事は慣れません。

大変、ドキドキします。
授業も最初の15分くらいは、実は、ドキドキしてます。
嘘だと思うかもしれませんが、本当です。
食事が欲しくないというか、空腹を感じないのです。

   緊張 > 空腹感

ですから、授業に集中していない学生さんが、ガックリしてます。
まだまだ修行が足りないと・・・・<ションボリ>
でも、家に帰り着くとお腹がすきます。<笑>

このマークのバッジと、ポスターを貼って授業をしたいものです。

 

このマークをつけて授業をしている方は、歳をとっていても、
こころは初心者です。
緊張して講義をしていますので
静かに、見守ってあげてください。

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歯周炎って何だ?

炎症とは、生体に対する有害な刺激に対する、生体の免疫反応によって起こる症候。

発赤・熱感・腫脹・疼痛・機能障害は、炎症の5徴候と言われる。

発赤・熱感は、血管が拡張することにより生じる血流の増加により起こる。
腫脹は、血管透過性が亢進し、血漿や白血球が血管から滲出することにより起こる。
疼痛は炎症の過程で生じる内因性発痛物質によって起こる。以上が合わさって機能障害となる。

1)歯垢を形成する細菌の代謝産物(酵素等)に、歯肉溝の組織が刺激されると感染部位には、
  感染防御機構として炎症が起こる。
 ・動脈血が増加し発赤発熱が見られる。
 ・白血球 <好中球単球マクロファージ
      好酸球リンパ球<B細胞、T細胞>」の順番> が集まってくる。

単球は、血管から出た段階でマクロファージと呼ばれる

好中球は貪食したことが刺激となって、活性酸素などの殺菌物質を産生、放出する。

第一段階、すなわ好中球(多形核白血球)マクロファージなどの食細胞が細菌を貪食する段階で細菌の増殖が抑制されれば、炎症は局所に限局し、歯肉炎の段階に留まる。

2)次の段階で、抗原提示細胞であるマクロファージは異物を貪食するだけでなく、抗原が侵入した情報をリンパ球に伝えるが、これを「抗原提示」という。
樹状細胞 (外界に触れる皮膚、鼻腔、肺、腸管に存在する) も、抗原提示細胞として機能する免疫細胞。

3)マクロファージ樹状細胞の情報により、T細胞(Tリンパ球)は異物を退治する情報を作り、その情報に基づきB細胞(Bリンパ球)は異物に対する抗体を作る。

4)また、マクロファージは、さまざまのサイトカインという炎症(情報)伝達物質を分泌する。そしてサイトカイン破骨細胞を活性化し、骨や結合組織を自己破壊し、歯周炎へと進行する。

つまり骨や結合組織を破壊する主因は、宿主自身の細胞が出すサイトカインなどの免疫反応による破壊。(敵から体全体を守っている)

5)細菌の出す内毒素スピロヘータの出す酵素にも炎症を継続し、骨を破壊する働きがある。
またスピロヘータには歯周炎を起こした歯周組織の免疫抑制を起こす。
A.aの外毒素であるロイコトキシン(白血球毒)は、免疫細胞を破壊し、
免疫反応を抑制する。
逆に、宿主が優勢となるとマクロファージは増殖因子を放出し、骨や結合組織が再生される。
骨とバイオフィルムの距離は常に2.5mmに保たれる。        
つまりプラークが侵入すれば、そこから2.5mmの深さの骨はすぐに失われる。
これは細菌から骨を遠ざけ、全身への感染を防ぐため 。

6)免疫機構で食い止められなかった細菌は、血流にのって全身に伝播し、動脈硬化や心筋梗塞など、全身の臓器へ影響を及ぼす。

7)歯周病菌の出す内毒素に反応してマクロファージが放出するサイトカインの量は  遺伝的に人により決まっていると言われている。つまり生まれつき歯周病になり易い人がいるというと。

6) 最も歯周病に関連が深いとされる3菌種は、
   プロ(ポル)フィロモナス・ジンジバーリス(P.g菌)  
   トレポネーマ・デンティコーラ( T.d菌
   タンネレラ・フォーサイセンシス(T.f菌 
 「レッド・コンプレックス」と呼ばれている。これらの菌に

   アグリガティ(ゲイティ)バクター・アクチノミセテムコミタンス(A.a菌)
   プレボテラ・インターメディア(P.i菌)
   フソバクテリウム・ヌクレアタム(F.n菌)

含めて歯周病の発病に関連の深い菌種とされている。

内毒素(エンドトキシン)とは、グラム陰性菌の細胞壁成分で、菌の破壊によって遊離する。
 マクロファージを刺激し、サイトカインが産生され、破骨細胞を活性化し骨吸収を促進する。
外毒素とは、細菌が菌体外に放出する毒素の総称である。
 白血球や赤血球を破壊するものがいる。

プロ(ポル)フィロモナス・ジンジバーリスP.g菌): 偏性嫌気性のグラム陰性桿菌。
蛋白分解酵素を産生し、細菌の内毒素であるリポ多糖体(LPS)を持っている。

トレポネーマ・デンティコーラ(T.d菌)(スピロヘータ―):嫌気性のグラム陰性菌。
らせん状の形。歯肉の細胞間の隙間から組織内に入り込み、さらに血管の中に侵入する。
また、タンパク質の分解酵素と免疫抑制因子を産生する。

タンネレラ・フォーサイセンシス(T.f菌):嫌気性のグラム陰性菌。紡錘状の形態。
タンパク質の分解酵素を産生するだけでなく、細胞の外膜に内毒素を持っていて、
酵素も産生する。

アグリゲイティバクター・アクチノミセテムコミタンスA.a菌)《旧》アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス:通性嫌気性のグラム陰性桿菌。
「好中球」を壊す「ロイコトキシン」という外毒素を産生する。

プレボテラ・インターメディア(P.i菌)嫌気性のグラム陰性桿菌。
女性ホルモンで発育が促進されるので、思春期や妊娠したときには歯肉炎が起こりやすくなる。

フソバクテリイイウムヌクレアタム(F.n菌)嫌気性のグラム陰性桿菌。
口腔内常在菌で口臭の原因。口内炎、上気道炎、胸膜炎など起炎菌となる。

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めでたく還暦を迎えるあなたに、赤い歯ブラシ!

ひかり協会は、1955年(昭和30年)に発生した森永ひ素ミルク中毒事件の被害者を
恒久的に救済するための公益財団法人です。私は香川県の相談員をしております。

「ひかり協会」の四国ブロック協力員研修会議が、5月24日(土)、25日(日)に
徳島で開催されました。
 24日は、参加者の口腔保健時関する個人相談を実施し、その後、
これからの口腔衛生について、歯科衛生士の北詰さんと一緒にお話しさせて頂きました。

森永ひ素ミルク中毒事件の被害者の方は、還暦を迎えています。
一昔前なら、定年を迎える歳でもあり、平均寿命もこのくらいだった・・のよね。

しかし、現在日本の平均寿命は、男性79.59年、女性86.44年。
これは、0歳児の平均余命ですから、めでたく還暦を迎えられた皆さんは、
今から、第2だか、第3だかわからないけど、
男性は 約25年 女性は 約30年 
の人生がやってくるということですね。

その時、健康な口腔である方が、元気だという統計的事実があります。
ですから、充実した人生を支援してくれるような、
かかりつけ歯科医院を持って欲しいという講演をしました。
<偉そうに講演って書きましたが、吉本から派遣された歯科衛生士だと思われたようです>

この話をしながら思いついたのが、赤い歯ブラシ!!

日本では、還暦のお祝いに赤い衣服(頭巾やちゃんちゃんこなど)を贈るますね。
魔除けの意味で、産着に赤色が使われていたため、生まれた時に帰るという意味で
この慣習があるそうです。

ですから、これにちなんで赤い歯ブラシプレゼントって、いいと思いませんか?

60歳(還暦)のお祝いとして歯科健診に赤い歯ブラシ

米寿のお祝いは、黄色い歯ブラシですね。
そう、米寿のお祝いが、黄色義歯ブラシにならないように、魔除けの赤い歯ブラシ。

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素敵な折り紙のボックスを、会員の方から頂きました。
ありがとうございました。

 

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歯削る機器、滅菌せず再使用7割

歯を削る医療機器を滅菌せず使い回している歯科医療機関が約7割に上る可能性のあることが、国立感染症研究所などの研究班の調査でわかった。

 患者がウイルスや細菌に感染する恐れがあり、研究班は患者ごとに清潔な機器と交換するよう呼びかけている。

 調査対象は、歯を削るドリルを取り付けた柄の部分。歯には直接触れないが、治療の際には口に入れるため、唾液や血液が付着しやすい。標準的な院内感染対策を示した日本歯科医学会の指針は、使用後は高温で滅菌した機器と交換するよう定めている。

 調査は、特定の県の歯科医療機関3152施設に対して実施した。2014年1月までに891施設(28%)から回答を得た。

 滅菌した機器に交換しているか聞いたところ、「患者ごとに必ず交換」との回答は34%だった。一方、「交換していない」は17%、「時々交換」は14%、「感染症にかかっている患者の場合は交換」は35%で、計66%で適切に交換しておらず、指針を逸脱していた。

 別の県でも同じ調査を07~13年に4回行い、使い回しの割合は平均71%だった。

2014年05月18日 読売新聞

読売新聞では、日曜日のトップ記事だったそうです。

朝日新聞、四国新聞では目当たらなかったですねー。

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芸能人は歯が命

<芸能人は歯が命>って言葉が、流行ったのはいつだったでしょうか?

先日、「ゴシップ」という雑誌を使ってコラージュを作っている学生さんから、
こんなページを見せられました。
学生さんは「先生、このページ興味あるやろ―」って言いながら・・・・ちょっと

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セレブの歯のお直し だそうです。

ちょっとテレビをつけると、多くの芸能人の口元は、お直しがされていると私たちには
分かりますよね。こう並べれれると、インパクトあります。

まーいいですが、個人的に見たくなかったのが、トムクルーズ<ショボン>

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歯は大事です。

しかし、

歯に振り回されないのは、もっと大事かも!!

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「いかなる・そもそも論」

ところで、ナイチンゲールは、病気について、こう言っています。

すべての病気は、その過程のどの時期をとっても、程度の差こそあれ、その性質は
回復の過程 [ reparative process] であった、必ずしも苦痛をともなうものではない。
つまり病気とは、毒さえたり 衰えたりする過程を癒そうとする自然の努力の現れであり、
それは何週間も何カ月も、ときには何年も以前から気づかれずに始まっていて、このように進んできた以前からの過程の、その時々の結果として現れたのが病気という現象なのである。

この考え、歯科衛生士にはなんと分かりやすいことか!
私たちのために書いて下さったのかと思います。

私の論文では、回復の過程 [ reparative process] 「統合化ブロセス」と再解釈しています。つまり、「統合化ブロセス」として生きる人間にとって、生まれてきた、とということも「統合化ブロセス」であり、病も 老いも 障害も 死さえも生きるということと同じく、前提だということなのだと思います。

呼吸し、食べて排泄する、古いものと新しものが入れ替わる代謝そのものが、回復の過程 [ reparative process] であり、「統合化ブロセス」です。

自然の努力の現れとは、私たちの「統合化ブロセス」としての「いのちの営み」を、
成り立たせている「自然の働き」の現れでしょう。
このような、自分自身が生きることを可能にしている、「自然の働き」を、
八木洋一先生は「いのちの働き」であると常々語っておられます。

私の「いのちの営み」とは、単に自我の私の力ではなということですね。
障害、病気、老いと、自分が思うようにならない身体に直面したときにこそ、、このことが自覚されます。つまり、大前提として「いのちの働き」の自覚です。

しかし、自覚しないときも、私とは、「いのちの働き」「いのちの営み」なのですね。
患者さんも、また、私と同じように
「いのちの働き」「いのちの営み」としてのあなたですね。

「いのちの働き」「いのちの営み」としての私、と、
「いのちの働き」「いのちの営み」としてのあなた、との、
 関係そのものも「いのちの働き」「いのちの営み」と言えるでしょう。

 歯科衛生士が患者さんの疾患に向かうとき、
 単なる私の自我の「いのちの営み」として向かうのか・・・・
「いのちの働き」「いのちの営み」としての私が働くのか・・・

どこがどう異なるのでしょうか?
これは私の自覚の問題ですから、外から観察しても変わらないでしょう。
  <いずれ、脳科学が解明する日がくるかもしれませんが>

例えば歯周疾患でしたら、
「いのちの働き」としての回復の過程 [ reparative process] を、どう捉えるかが問題になります。私は、「いのちの働き」としての白血球のしもべ、ということができます。
白血球がよく働けるように、身体を整え(睡眠・食事・運動)
白血球が戦っている相手(歯周病菌)を歯ブラシを使って除去します。
歯周病菌は、嫌気性菌ですから、歯ブラシで空気を送り込み、援護射撃。
前線の白血球が歯周病菌と戦っている所へ、多くの白血球が流れてきやすいよう、
つまり、血流を促すために、歯ブラシによる歯肉マッサージ、
食事をよく噛むことです。ヨガなど全身の運動や、リンパマッサージも有効です。

<歯科衛生士>とは、<いのち>のしもべとして、 
 回復の過程 [ reparative process]、「統合化ブロセス」という働きを担う者。
「いのちの働き」「いのちの営み」としての「歯科衛生士」でありたいと願っています。
 しかし、簡単にそうはいかず、ただ祈っています。

「いのちの働き」「統合化作用」を、ナイチンゲールは「神の働き」(神様がいてそれが人間の用に働くのではなく、働きが神、統合化作用、自然本来のいのちの働き)と呼んだのでしょう。きっと。

生老病死は、仏のいのちと語る仏教の、「仏のいのち」。ナイチンゲールの神はこれとも近い概念だと思われます。
ナイチンゲールは、形骸化した
一般的なキリスト教会が述べ伝える『神』を否定しています。処女マリアから生まれたとか、墓から甦ったイエス・キリストですね。
そういう意味では、東洋的な神なのでしょうか。

と言っても、仏教のほうにも、現代の私には理解しがたい教えもあります。

これは、仏教かキリスト教かの問題ではなく、
いかなる仏教」か「いかなるキリスト教」かということこそを、問うことです。
つまり、「いかなる」問題と言えそうです。
きっと、「そもそも宗教っ何?」というレベルの議論から始めなければなりません。

ここがわかり合えれば、仏教とかキリスト教でも分かり合えるし、
反対に、すれていれば、仏教同士でも、キリスト同士でも、分かり合えません。
過去の戦争をふり返ると、納得できますね。

保健医療福祉従事者にも、当てはまると思いまねす。

歯科医師、歯科衛生士、看護師、ヘルパー、作業療法士・・・
当然、このメンバーには、患者さん自身も入っています。

私にとっても、分かり合えない歯科衛生士はいくらでもいる。
しかし、「いかなる」「そもそも」を共有できる他職種の仲間に
どれほど救われていることか!

こんな「いかなる」「そもそも」を語り合えるバイブルがナイチンゲールの
『看護覚え書』であり『全集』『書簡集』です。

それは、ナイチンゲール自身が、物事の本質をするどく洞察する、感性と知性を備えた
天才だっからでしょう。

「<仏教?><キリスト教?>そこは問題の本質ではないでしょう。全人類が如何に生きるかという問いに答えるという次元で、宗教を語りましょう!
つまり、人間の「生命」「生活」「人生」を超え支える「いのち」のレベル、
言い換えれば、「いのちの働き」の次元です。

そのような次元の共有が、保健・医療・福祉の垣根をこえた働きを可能にするはずよ!
これは、ヒントです、あとはご自分で考えてください。ごきげんよう。」
そんなナイチンゲールの声が、私には聞こえるのです。

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