「母に会うときは」

前回紹介した詩には、その前があります。
改めて紹介します。

『まなざしかいご』(中央法規)より

 

「母に会うときは」   藤川幸之助
            
朝に母に会うときは
「おはようございます」と言う。
昼に会うときは
「こんにちは」と言い
夜には
「こんばんは」と頭を下げ
寝るときには
「お休みなさい」を忘れない。
正月には
「あけましておめでとうございます」
と正座して母に向かい合い。
認知症の母は食事はしないけれど
母の箸を用意し
縁起の良さそうな袋に入れて
母の前に置く。
母の雑煮。
母にお屠蘇。

言葉がないから
母に心がないわけではない。
何も分からないから
何もしないで良いとは思わない。
何を言っても理解できないから
何を言っても許されるというものでもない。
母の存在が私の良心を見つめている。

母が叱りつけるような厳しい目で
私を見つめるときがある。
母という海に自分自身の姿を
しっかりと映しながら
私は自らを確かめる。
母はベッドに横たわり
私を育て続ける。

 

牛島

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グループホームの詩

多度津にあるグループホームの玄関に、詩が額に入れかけられています。

母に会うとき

12月14日、岡山県歯科医師会で、<認知症の人の口腔ケア>について
講演をする予定です。

これは、<人間の口腔ケア>というくらい、広い内容の意味があり
どんなお話しをしようかと、まだ悩んでいます。

口腔ケア自体は、認知症があってもなくても、実施することは変わりません。
それは、障害があってもなくても、歯科治療の内容は変わらないということと同じ。

ただ、関わりは難しい場合があります。<もちろん、スムーズなことも多い>
特に認知の方で関わりが難しい方は、生きた時代、生活、家族背景が大きく影響し、
また自身の他疾患が重なっていることなどの原因があります。

しかし、認知症の方の関わりが難しいと感じるのは、普段は患者さんが私たちに自分を合わせてくれているだけかもしれません。
そんな自身の反省を踏まえて、これまでの経験をお話ししたいと考えています。

それから、歯科衛生士だけでなく他職種の学生さんの実習に関わり、
皆さんが大変上手く関わっている様子や、ちょっとしたアドヴァイスで
うまく口腔ケア出来た例も紹介できるといいかもしれません。

いつものお話ですが、<あせらない・あきらめない・観察する>に尽きるかな・・・・

ナイチンゲールの『看護覚え書』は参考になります。

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『チルチンびと』2014秋81号

『チルチンびと』という雑誌をご存じでしょうか?

1997年の創刊以来、環境・風土と共生する木の家づくりと暮らしの知恵を取り上げ続けてきた『チルチンびと』は、読者の皆さんの思いに真摯に応えるために季刊へと変更し、いっそう充実した誌面づくりに取り組んでいます。一方、ウェブサイト「webチルチンびと広場http://www.chilchinbito-hiroba.jp/」 では、全国広域にわたる各地域の最新情報をリアルタイムで発信。時代を越えて読み継がれる普遍性のある情報・価値観を発信する紙媒体と、情報化時代ならで はのスピードと幅の広さを備えるウェブサイト、それぞれの特性を生かしながらより魅力を増す『チルチンびと』にご期待ください。 発売は3月・6月・9月・12月の11日

『チルチンびと』2014秋81号
p244~p247で、ウーフさんが紹介されています。
おもちゃさんと、山地さんがご自宅の柿山に作った山小屋が紹介されています。

<取材を受けた夏の山小屋>

山のウーフ1

<先日お伺いした時の山小屋>

山のうーふ2山のウーフ3山のウーフ4

オーナーの洋子さんは、この山小屋でワークショップ等も行っています。
私は30年来洋子さんのファンです。
先日、妹に紹介すると、山小屋と洋子さんの魅力に取りつかれたようです。

八木洋一先生をお招きして「<場>所論研究会」を、

ここで開催しょうかと考え中!

洋子さんも、そもそもの<宗教>とか、この私の<いのち>とは何かについて
これまで以上に深く考えたいのだそうです。

ご両親の介護、お孫さんを迎える、このような<いのち>の連鎖のただ中に
やはり、思うところがあるのでしょうね。

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<長寿の鍵は口にあり! 口腔ケア最前線>

NHK「クローズアップ現代」 2014年11月8日

<長寿の鍵は口にあり! 口腔ケア最前線>

今夜、逃さずに見たいと思います。
どのような内容か楽しみです。

 

 

10月27日のNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」は、

「ぶれない志、革命の歯科医療~歯科医・熊谷崇」

熊谷崇1

 

出演 : 熊谷崇
語り(語り手) : 橋本さとし
出演 : 貫地谷しほり

健康に暮らす上で重要な「歯」。この分野の世界的エキスパートが山形県酒田市の熊谷崇だ。いわゆる“町の歯医者さ ん”ながら、その実績は圧倒的。80歳を過ぎても、20本以上の歯が残る人が大勢いるほか(全国平均は11本)、虫歯が全くなく成人を迎える子どもも実に 約8割にのぼる。痛くなったら行く歯医者ではなく、痛くならないための歯医者へ。虫歯と歯周病を防いで35年、歯科医療に革命をもたらした信念の医師に密 着!
<NHKオンデマンド より>

熊谷崇3熊谷崇2

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児童虐待早期発見へ 期待される歯科医の観察眼

幼児2000人に2.2人の割合で虐待は起こっている

近年、子どもへの虐待が増加していると言われています。餓死した子どもが見つかった事件など、痛ましい事例を含め、ここ数年で悲惨なニュースをいくつも耳にした気がします。

虐待を受けている子どもの多くは乳幼児、就学前の児童です。厚生科学研究によると、6歳未満の幼児1000人に2.2人の割合で虐待が起きていると の推計もあり、虐待が決して稀なものではなく、身近に起きていると考えられます。こうした児童虐待やネグレクト(育児放棄)を早期に発見するため、子ども の歯と「歯科医の観察眼」が注目されています。

子どもの異変に気付ける歯科医師ならではの特性

歯科医師はこの年齢の子どもたちの虐待を早期発見できる理由として、以下のような優位性を持っています。

●1歳6ヶ月健診、3歳児健診などの機会を通じて、子どもと親の両方と接触できる
●虐待行為が隠ぺいされていても、口の中の状況から推測できるケースがある
●診療室では保護者などの付添者を退室させて歯の治療を行うことから、子どもをよく観察し、聞き取りが可能である

診療を通して歯科医師や歯科衛生士がいち早く子どもの異変に気付くことができれば、虐待の可能性を関係機関に通報し、早期発見や再発防止に繋がります。では、実際にどのような点に注目して虐待を見つけるのでしょうか。

目立つ暴力の痕跡がなくても、虫歯の多さが手がかりに

暴力による虐待被害を受けている子どもの所見としては、
1.不自然な怪我、傷、やけど、あるいは歯が折れているなど
2.同じような怪我ややけどを何度も繰り返す
3.不潔な服装
4.低体重、低身長
といった特徴が指摘されています。しかし、こうした顕著な虐待をしている親は虐待行為を隠蔽する、あるいは全く無関心なために、歯科や小児科を受診すること自体があまり無いようです。

そんな中、目立つ暴力の痕跡がなくても、軽度の虐待やネグレクトの場合には、一言で言えば「虫歯が多い」傾向にあります。虐待を受けた子どもたちの 歯の状態は劣悪で、8歳の一般的な子どもの虫歯の本数は平均0.2本であるのに対し、虐待されている子どもでは平均3.0本、すなわち15倍多いとする データや、育児放棄された児童(12歳)では、大部分の永久歯が虫歯だったとする調査結果も報告されています。

歯科医師の小さな気付きが虐待の芽を摘み取る

また、保護者に担当医から治療内容や注意事項を説明しても無関心だったり、同伴すらしなかったりという事例の場合も児童虐待を疑うべきとされています。

単純に「虫歯が多い=虐待」と決め付けるのは短絡的で、体格や発育状況だけを見て先入観を持つのも避けるべきですが、歯科医師の小さな気付きやおせっかいが、もしかしたら暴力へとエスカレートしていくかもしれない虐待の芽を見つけることになるかもしれません

(飯田 裕/歯科医)ガジェット通信より

スキンタッチ
岡崎好秀先生の講演で見せた頂いた、下顎前歯が抜けた(3歳児だったかな?)の
衝撃的な写真を思い出します。上顎前歯なら、転んで抜けた可能性が高いでしょうが
下顎は・・・・・

<1歳6ヶ月健診、3歳児健診などの機会を通じて、子どもと親の両方と接触できる>
しかし、健診に来てくれないことには始まらない。

歯科衛生士は、地域歯科保健に於いて、歯科医院へはもちろん、
健診に来ない
子どもたちとどう出会うかがこれからの課題ではないかと思います。
保育園、子育て支援の現場に入り込み、自然にお口の中が見えるような
子どもたちと
日常的な関わりの機会を増やしたいものです。

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hocl資料配布、ご活用ありがとうございます

資料のダウンロード回数を開いてみました。

 「歯がとっても大切!」健口(けんこう)生活のすすめ      1,119

 修士論文                        2,700

 歯育て上手は子育て上手                814
 いろ歯カルタ                    4,178
 「やってみましょう」健口体操!            5,771
  歯村動物園の愉快な仲間たち               241
 「手書き&塗り絵で楽しく」はみがきカレンダー      32,264

 

DSC07410

 

 

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hocl 農園開墾日記<5>

この季節、早朝ファーマーにとっては、夜明けが遅いので仕事がはかどりません。

しかし、草の伸びが悪いので助かります。

<蕪の収穫が今日で最後>
小蕪

<小さい荒れ地も、お借りしました。>

蓮華準備

草を刈り、マルチをはぎ取り、鍬で耕し、レイキで土地を均し、溝をきり、
蓮華の種を蒔きました。春には蓮華畑になる予定です。

蓮華畑用

 

<インゲン豆が花をつけ、収穫まであと少し>

インゲン

生活のでの悲しみ、仕事のストレスは、社会に対する怒りは、朝の畑仕事をしている中で、ほんの少しづつ溶けていく感じがします。
歯科医院でも、花を植える等、土仕事をすると、少し忙しくなるけれども仕事に集中できるかもしれません。鉢植えでもいいし、生け花でもいいと思います。
新しいアイデアも浮かんでくるのではないでしょうか?

   自然は、無言で雄弁!  畑に人間が、耕されている!

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歯科の事故防げ ヒヤリ事例集約、解決策公開へ

歯科医療現場での医療事故や院内感染を防ぐ取り組みが広がってきた。事故を防ぐ安全対策を第三者が評価したり、トラブル事例をデータベース(DB)にして再発防止策を共有したり。歯科は小規模な医院が多く、大病院に比べ医療安全は遅れているとされ、関係者は「全体の底上げを図りたい」と話す。

広島歯科医療安全支援機構の設立総会(2013年5月、広島市)
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広島歯科医療安全支援機構の設立総会(2013年5月、広島市)

 昨年5月、広島大学病院や広島県歯科医師会らが中心になり、「広島歯科医療安全支援機構」を設立した。大病院と県内の小規模の歯科医院などが連携し、地域医療の安全対策につなげるのが狙いという。

■チェックシートで

  現在、県内1500歯科医院のうち約100医院が参加。機構からは医療事故や院内感染の対策を各医院が点検できるよう、チェックシートを定期的に提供す る。歯科医院側は、歯科衛生士らスタッフに対する教育や医療器具の滅菌状況などの情報を機構側に伝え、機構が結果を評価して改善策を助言する。

  情報をデータベース化することで、各歯科医院が自らの取り組みの“レベル”を客観的に知ることもできる。15年度からは、実際に起きたトラブルや、事故に つながりかねないヒヤリ・ハット事例も集約し、データベースに加える方針。最初は広島大学病院で起きたヒヤリ・ハット事例と解決策を公開する予定だ。

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  今後は機構独自の実習や試験を歯科医や歯科衛生士、歯科技工士に課し、安全管理の資格を認定する制度もスタートさせる考え。同機構の機構長を務める栗原英 見・広島大教授は「まずはできるだけ多くの歯科医院に参加してもらい、全体の医療安全の底上げと標準化を図りたい。同様の取り組みが全国に広がってほし い」と話す。

 歯科治療で命に関わったり、重い後遺症が残ったりする事故は少なくない。院内感染のリスクもあり、器具に血液が付着し、滅菌などが不十分だと、別の患者にウイルスが感染する可能性もある。

■医療事故調始動へ

 医療事故をめぐっては来秋、患者が予期せずに死亡した事故が起きた場合、原因を分析して再発防止に役立てる「医療事故調査制度」が動き出す。

 歯科医院や助産所なども含む全国計約18万カ所の医療機関が対象で、第三者機関「医療事故調査・支援センター」に届け出るとともに、外部の専門家の支援を得て調査を行う。歯科治療の現場で安全への取り組みが進み始めた背景には、こうした医療界の動きもあるようだ。

 歯科医院に対する独自の資格認定制度を始めている第三者機関もある。05年に発足したNPO法人「歯科医療情報推進機構」(東京・文京)は、専門家でつくる審査委員会が実際に歯科医院に足を運び、安全確保に関する計約200項目を評価。基準を満たした施設を認定している。今年10月現在、全国73施設が認定された。

  国内で病院評価を手がける第三者機関は、1995年に国や日本医師会などが設立した「日本医療機能評価機構」があり、10月現在で2千を超える病院が認定 されている。歯科医療情報推進機構の松本満茂専務理事は「歯科診療所も、安全対策などに関して客観的で適切な情報を提供していきたい」という。

 日本歯科医師会も、2年に1度、医療安全研修会を開催、感染症予防のための講習会を年複数回全国で実施するなど、取り組みを強化している。

◇            ◇

■トラブル相談 増加傾向 インプラント 目立つ

  国民生活センターによると、歯科治療に関するトラブル相談件数は2013年度で約3千件。年々増加傾向にある。顎の骨に人工歯根を埋め込むインプラントに 限ると、11年度までの約5年間に健康被害の相談件数が計343件寄せられた。痛みやしびれが残る、化膿(かのう)した、などの訴えが目立つ。

 日本歯科医学会が12年に実施した調査では、インプラントを実施する歯科医の4人に1人が、患者に神経まひなど重い症状が起きた経験があった。

 死亡事故につながることもある。07年には都内の歯科医院でインプラント手術を受けた女性(当時70)が死亡。顎の骨をドリルで削る際、動脈が傷つき大量出血したのが原因だった。

 日本歯科医学会はインプラント治療や歯科診療時の院内感染を防止するためのガイドラインを作成。ホームページ上で公表するなどしている。

(平野慎太郎)  [日本経済新聞夕刊2014年11月6日付]

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歯科保健指導が楽しくなる 7つのヒント

山口県歯科衛生士会で、講演させて頂きました。
ご依頼は、「多くの歯科衛生士が悩んでいるであろう、
歯科保健指導(主に歯科医院で行うもの)について」

でした。

<歯科保健指導が楽しくなる 7つのヒント>

という演題で講演しました。

 ヒントは以下の7つ

 ①難しいことをやさしく
 ②良いことを指摘
 ③感情、感覚と共に知識を伝える
 ④問題に気づき、自ら、問題を解決できる支援
 ⑤できるだけ、具体的な提案
 ⑥資料をコピーして活用する
 ⑦「私、うれしい」を 言葉と表情で伝える

 

それから、私が歯科保健指導に時、よく使う言葉も
紹介しました。
なるべく、「○○さん、・・・・」名前を呼ぶことを意識して
それに続けて話しをします。

 ①「それに関しては次回詳しくお話ししますね。」
 ②「原因に、心当たりはありますか?」
 ③「おっしゃるとおり、私もそう思います。」
 ④「一緒に、頑張りましょう!」
 ⑤ 「どんな事なら、できると思いますか?」
 ⑥ 「お得ですね」
 ⑦「ありがとう!」

 

患者さんとのコミュニケーションを大切に、あせらず、あきらめず
一人の患者さんに丁寧に関わることの積み重ねることで、患者さんに
育てられると感じています。

誰かの、「かけがえのないかかりつけ歯科衛生士」になれると
いいですね。定期的に歯科医院に通って、口腔ケアはもちろん
食事なども含め、生活改善支援をすることで、充実した人生を送る
人が増えることを願っています。

スピーカー

会場は、湯田温泉で、足湯を楽しみました。
ご参加頂いた歯科衛生士会の皆さん、ありがとうございました。

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「口から食事」訓練に介護報酬加算へ

11月6日 5時53分  NHK newsweb

ものを飲み込む力が衰えたため胃に穴を開けるなどして管から栄養をとる高齢者が増えるなか、厚生労働省は来年春の介護報酬改定で再び口から食事をとれるよう訓練などを行った介護施設に報酬を加算する方針を固めました。

加齢や病気などでものを飲み込む力が衰えたため胃に穴を開けるなどして管から栄養をとる高齢者は増え続け、その数は数十万人に上ると推計されています。
食 事を口からとれなくなることで生活の質が低下するほか、管から栄養をとる高齢者の数はイギリスの10倍に上るなど諸外国に比べ著しく多いと指摘されている ことから、厚生労働省は来年春の介護報酬改定で再び口から食事をとれるよう訓練などを行った介護施設を手厚く評価する方針を固めました。
具体的には、歯科医師や栄養士などが連携して高齢者の飲み込む力に応じて計画を立て、訓練などを行った場合介護報酬を加算するとしています。
新たな加算はスタッフが比較的充実している特別養護老人ホームや老人保健施設などを対象に来年4月から導入し、厚生労働省は効果などを検証したうえで将来的には在宅の介護サービスへの普及も検討することにしています。

坂東先生よりメールで教えて頂きました。

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